次なる大型トレードはカブス・ブライアントか 複数球団が関心

今オフのうちにトレードされる「過去のMVP受賞者」はムーキー・ベッツが最後ではないかもしれない。「ESPN 1000 in Chicago」のデービッド・カプランによると、ナショナル・リーグの複数の球団がクリス・ブライアントの獲得に関心を示し、カブスへの問い合わせを行っているようだ。ブライアントはメジャーデビューを果たした2015年に新人王を受賞し、翌2016年にMVPに選出されている。

ぜいたく税の対象となる年俸総額の計算方法では、カブスは今季の年俸総額がぜいたく税の対象ラインとなる2億800万ドルを超過する見込みであり、補強が必要でありながらも身動きの取れない状況が続いている。そのため、オフシーズン当初からブライアント放出の可能性が取り沙汰されていたものの、意図的にデビューを遅らされた2015年の扱いをめぐってブライアントが球団と揉めていたため、トレード放出に向けた動きが進展しなかった。裁定の結果、ブライアントは「フリーエージェントまで残り2年」であることが確定したため、カブスはトレード放出に向けて本格的に動き始めることが可能になった。

カプランはどの球団がブライアント獲得に興味を示しているかを明らかにしなかったが、ブレーブス、ナショナルズ、フィリーズの東部地区3球団のほか、ベッツとデービッド・プライスを獲得して戦力アップに成功したドジャースもさらなる補強のためにブライアント獲得に動く可能性があると見られている。また、ブライアントとノーラン・アレナードの1対1の交換トレードについて交渉を行っていたことが報じられているロッキーズも無視できない存在だ。

現在28歳のブライアントは、昨季147試合に出場して打率.282、31本塁打、77打点、OPS.903の好成績をマーク。カブスがポストシーズン進出を目指すうえで必要不可欠な戦力だが、1860万ドルという年俸がチームの重荷となっている。補強資金を捻出するためにブライアント放出が実現する可能性があると見られており、カブスの決断に注目が集まっている。

© MLB Advanced Media, LP.