風水害への備えPR 横浜で震災対策技術展

非常用トイレなど家庭でも備蓄できる商品も目立った=パシフィコ横浜

 災害時に役立つ製品やアイデアを集めた「震災対策技術展」が6日、横浜・みなとみらい21(MM21)地区のパシフィコ横浜で始まった。激化する風水害に関連した出展が多く、「次」に向けた備えのヒントを探ろうと大勢が来場した。7日まで。

 実行委員会によると、183の団体・企業が参加し、約千点を紹介。地震や防災の専門家らによるセミナ-やシンポジウムも多数開催されている。

 初出展の「イ-ジ-ド-ムハウス」は、高密度ポリエチレンを主素材とする組み立て式の居住スペ-ス。担当者は「耐久性があって移動もできる。仮設住宅の新たなスタイルを提案したい」とアピ-ルした。

 神奈川、東京の自治体が発行する洪水や土砂災害のハザ-ドマップを並べたコ-ナ-が注目され、多くの人が手にとって見比べていた。近隣の避難所情報や安否確認用のアプリのほか、長期保存が可能なそうめんやようかんなど一風変わった非常食も関心を集めた。

 セミナ-では、近年の豪雨災害から得られた知見を研究者が報告した。横浜国大の筆保弘徳准教授は「昨年の15号や19号のような台風はもはや特殊ではない。これからも同じような台風がやってくる」と指摘。東大先端科学技術研究センタ-の中村尚教授は「海の温暖化が進み、台風が弱まらずに接近するようになった」と現状を解説し、今後さらにリスクが高まると訴えた。

 午前10時~午後5時。入場無料。

© 株式会社神奈川新聞社