ベッツ、前田含む三角トレードは未成立 再調整の可能性も

レッドソックスがムーキー・ベッツとデービッド・プライスをドジャースへ放出する大型の三角トレードは、レッドソックスがツインズから獲得するブルスダル・グラテロルの身体検査において問題が発覚し、まだ正式発表には至っていないようだ。MLB公式サイトのマーク・フェインサンドは、3球団が三角トレードの成立に向けて「いくつかの問題に取り組んでいる」ことを伝えており、トレードは日本時間2月7日に完了する見込みである。しかし、トレードが確実に成立する保証はないという。

MLBネットワークのケン・ローゼンタールによると、グラテロルの故障歴などを確認したレッドソックスは、この有望株右腕について「先発投手ではなくリリーフ投手として起用することになる」と判断したようだ。トレード市場では先発投手のほうがリリーフ投手よりも価値が高いため、当初グラテロルを先発投手と見なしていたレッドソックスは、グラテロルがリリーフ投手に「格落ち」したことを受けて、追加の交換要員や金銭を要求する可能性があるという。これがトレード完了に向けての障壁になっていると見られる。

今回のトレードでは、ドジャースがレッドソックスからベッツとプライスに加えて金銭、ツインズがドジャースから前田健太を獲得し、レッドソックスにはドジャースからアレックス・ベルドゥーゴ、ツインズからグラテロルが移籍する予定となっている。ローゼンタールは、この三角トレードが成立する見込みであることを報じているが、トレードに含まれる交換要員が現時点で報じられているものから変更される可能性についても言及している。

現在21歳のグラテロルは「MLB Pipeline」が公開しているプロスペクト・ランキング全体トップ100で83位にランクインしている有望株右腕で、昨年9月にメジャーデビュー。メジャーでは10試合すべてにリリーフで登板したが、マイナーでは通算51試合のうち41試合に先発している。ツインズが前田獲得のために放出する有望株右腕が、今回のトレード成立のカギを握っているようだ。

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