繊細なタッチとレトロな雰囲気 神戸市のボールペン画家・橋本薫さん作品展

ボールペン画家の橋本さん。期間中は会場に常駐する

 神戸市のボールペン画家、橋本薫さん(32)の作品展が7日、長崎市浜町の石丸文行堂本店6階イベントホールで始まった。フランスや米国など国内外で開いてきたが長崎では初めて。会場にはボールペンの繊細なタッチとレトロな雰囲気の約60点が並ぶ。ランタンフェスティバルや、ちゃんぽんをテーマにした作品も制作中だ。16日まで。
 ボールペン画は手軽さが魅力。A4サイズのコピー用紙に、筆ペンや色鉛筆なども駆使しながら2日かけて1作品を描き上げる。代表作は、心臓をモチーフとした「鼓動」。初めてシンガポールを訪れた時のわくわく感を鮮やかに表現している。
 絵を描くことが好きだった橋本さんは画家を目指し高校の美術科に進んだが、周囲とのレベルの差を感じ、就職した。転機は2016年ごろ。何げなく描いた知人の似顔絵が好評だったため、創作意欲がよみがえった。会員制交流サイト(SNS)に投稿した作品が徐々に人気を集め、18年ごろから画家として活動している。橋本さんは「一枚一枚、作品の世界観が異なる。ゆっくりじっくり見てもらい、興味をもってもらえれば」と話している。
 入場無料。8日と15日の午前11時からはボールペン画のワークショップ(各回5人、千円)も開く。

繊細なタッチで描かれた橋本さんの作品=長崎市、石丸文行堂

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