ミスター赤ヘル山本浩二さん、がん闘病を激白 手術4度「転移ない。今後も仕事を頑張る」【インタビュー】

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巨人のキャンプ地を訪れ、談笑する山本さん(左)
巨人のキャンプ地を訪れ、元気な姿を見せる山本さん

 プロ野球広島東洋カープの元監督で「ミスター赤ヘル」で知られる山本浩二さん(73)が7日、ぼうこうがんと肺がんの手術を計4度受け、闘病していたことを明らかにした。転移はしていないという。「後は元気になるばかり」。昨年4月以来、約10カ月ぶりの公の場で笑顔をのぞかせた。

 巨人のキャンプ地、宮崎市を訪れ、告白した。昨年1月の定期検診でぼうこうに影が見つかり、血液検査で2月ごろにがんと診断された。手術後、今度は4月の検査で肺がんが判明。11月までに二つのがんの手術を計4度、胆石の手術などを含めると計7度も手術台に上がったという。入院は最長で1カ月に及んだ。

 少し細くなった体が厳しい闘病生活を物語る。「信じられないようなことが起きた一年だった。医者には1年に4度の大きな手術は珍しく、体力がないとできないと言われた。さすがにきつく、徐々にリハビリをやっている」。現在は食事も通常通り取れているといい、「あんまり食べると、またぶくぶく太ってしまう」と笑い飛ばした。

 この日は、カープのキャンプ地、宮崎県日南市にも入った。昨年4月以来の対面に佐々岡真司監督は「キャンプに来る前に電話をして元気そうな声だった。体調が悪い時はしんどそうな時もあったけど、安心している」。夕食をともにした。

 山本さんは、昨年4月16日の巨人―広島戦(鹿児島)のテレビ中継で解説を務めて以降、長期療養していた。今後も野球解説者として活動する予定。「こうしてキャンプに来るというのが一つの活力になる。仕事は言われればいくらでも。うずうずしているよ」。力強くうなずいた。(渡辺裕明)

 ▽山本浩二さんインタビュー全文

 山本浩二さんのインタビュー全文は次の通り

 ―昨年4月16日に鹿児島でテレビ中継の解説をした後にしばらく姿を見ていなかったですが

 「病院と家と行ったり来たりしていて、二つのがんと闘って、4回手術をした。おかげさんでこうして、元気でおります。後はリハビリ。まあ、こうしてキャンプに来るというのが一つの活力になる。自分では信じられないくらいの一年一年でした。こういうこともあるんだなあと。みなさんも気を付けてください」

 ―具体的にはどこのがんを患ったのですか

 「ぼうこうがんと肺がん。それぞれ2回ずつ手術した。転移はしてなかったみたい。最初はぼうこうがんを手術。その後、平成の最後の日に肺がんを手術した。4度の手術は珍しいらしく、体力がないとできない。さすがに体力的にはきついものがあって徐々にやはりリハビリをやっている」

 ―日常生活に支障はないですか

 「ないです」

 ―食欲はどうですか

 「食事も通常通り。あんまり食べると、またぶくぶく太ってしまう」

 ―広島ファンも心配していました

 「本当にみなさんに心配をお掛けしましてね。何をしているんだろうと。知り合いとか連絡をしたいけどできない状況が続いた。ファンの皆さんもくれぐれも気を付けてください。本当に自分でも信じられないぐらいのことが起きた。何が起こるか分からないなというのが去年。今年からまた頑張るのでよろしくお願いします」

 ―最初に異変に気づいたのはいつですか

 「いや、自覚はなくて、定期健診というか、毎年やっている胃カメラとかやっている時、エコーで分かった。ぼうこうがね。去年のキャンプの時には、一応そういうことがあるので、こっちで報告を受けた。がんでしたというのが。ちょうど今ごろか。1年前だね。1月に検査した時にぼうこうに影があって、2月ごろ。それで血液検査して分かった。最初、ぼうこうを手術して、4月に1回鹿児島で解説をやって、その時は1回手術をやっている。それで4月にPET検査して今度は肺がんが分かって。そこからがしんどかったね。肺がんの手術は4月の最後。平成最後が4月30日。それが肺がんの手術。それで、気管支の方にその影響かなんかで、穴が開いた感じがあったので、そこでまた同じような手術をして。結構、きついことはきつかった」

 ―痛みはありましたか

 「ないない。最初はぼうこうだけだと思ったけど、肺が検査で出たのはちょっとショックだったよな。ぼうこうと肺って結構関係あるみたいで。転移だったらちょっとやばかったかもわからない。まったく別個のがんだったから、まだよかった」

 ―どれぐらい入院されましたか

 「その都度やから、一番長いので1カ月。4回目の手術のぼうこうの時にね。1カ月間入院して退院したら、体力的にはしんどかったね。でも、こうしてキャンプに来られるというのがね。後は元気になるばっかりだから。最後は11月に退院した」

 ―がんの進行度はどんな状況でしたか

 「肺のほうがステージ2か3。ただ、進行が速いので、すぐに手術をやらないといけなかった」

 ―誰にも伝えていなかったのですか

 「周りにはあまり。後輩の野村謙二郎とか、身近な人には言っていて、あまり言わなかった」

 ―胆のうも手術された

 「胆石だった。手術は小さいのを入れたら7回やっている。全身麻酔が4回。下半身麻酔が1回。全身麻酔を1年間で4回もやった。医者が言うにはそんなにはない」

 ―今後の仕事はどれぐらいのペースでしますか

 「言われればいくらでも。うずうずしているよ。やっぱり入院していても、シーズン中ではあったし、テレビも見ているし。前よりちょっと詳しくなったかも分からんぞ」

 ―現場に来るのは活力になりますか

 「そうだね。やっぱり気持ちが全然違う。今日なんて」

 ―原監督とはどんな話をされましたか

 「1回見舞いに来てもらったし、本当に心配してくれた。まあ経過を言った」

 ―法大の同級生で盟友の田淵幸一さんも心配されていました

 「ブチもしょっちゅう電話をくれた。殿堂の時もお祝いしたかったけど、電話で話をして。そしたら『法友野球倶楽部(くらぶ)』の新年会で元気だというのをあいつが言ってくれた。元気でやっているというのは言ってくれたからよかった」

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