広島市中心部の小規模開発後押し 容積率緩和など独自条例を制定へ

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 広島市は、市中心部の紙屋町・八丁堀地区とJR広島駅周辺で民間の再開発を後押しするため、小規模開発でも容積率緩和などのメリットが受けられるよう、独自の条例を制定する方針を決めた。駐車場を原則敷地内に設けるよう事業者に義務付ける条例も見直し、離れた場所での設置を認める。建築のハードルを下げて、更新時期を迎えた古いビルなどの自由な建て替えを促す。

 市中心部の紙屋町・八丁堀(161ヘクタール)とJR広島駅周辺(73ヘクタール)は、国が重点的に市街地整備を進める地域として、政令で定めた「都市再生緊急整備地域」に指定し、容積率や日照確保などの規制が除外されている。国は除外対象の区域を法律で0.5ヘクタール以上と定めているが、市は条例で0.2ヘクタール以上に緩和。小さい土地でも同じメリットを受けられるようにする。

 背景には、市中心部には短冊状の小さな敷地が多いという現状がある。市によると「0.5ヘクタール以上はハードルが高い」「地権者間の合意形成が難しい」などの理由で、事業者たちが開発を断念するケースが目立っていた。法律で決められた土地規模を、独自条例で緩和する例は全国初という。

 市はこれに合わせ、駐車場設置義務についても条例を改める。現行は一定の大きさの建物を整備する際、建物か敷地内に駐車場を原則設けるよう定めるが、離れた場所の設置を認める。「収益が見込める1階に駐車場の出入り口があると、魅力的なビルが建てられない」と見直しを求める声があることを踏まえた。

 市は、14日開会の市議会定例会に関連議案を提出し、3月中の条例施行を目指す。松井一実市長は7日の会見で「二つの条例を制定、改正することで、地権者にとって効率的な建て替えにつながる。建物1階はオープンな空間にしてもらうよう工夫し、車ではなく人が集まる都心づくりにつなげたい」と述べた。(加納亜弥)

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