旧安田産業汽船が特別清算 事業は同名新会社で引き継ぎ

 大村湾内航路やホテルを運営する安田産業汽船(長崎市)の債務を引き継いだYSK(同)が長崎地裁から特別清算の開始決定を受けていたことが7日、分かった。負債額は約8億円。決定は12月18日付。事業や雇用は新会社「安田産業汽船」が全て引き継いでいる。
 安田産業汽船は1953年創業、67年に法人化した。現在は大村湾内航路(時津-長崎空港、長崎空港-ハウステンボス、時津・長与・大草-大村競艇場)と博多湾内航路(ももち-海の中道、博多ふ頭-海の中道)を運航。西彼時津町と大村市でヤスダオーシャンホテルを営業している。
 帝国データバンク長崎支店によると、96年9月期には年収入高約14億円を計上したが、利用者が減少。関係先に事業再生スキームを提示し、昨年9月の株主総会で解散が決議された。
 引き続き経営トップを務める安田由美子社長によると、全ての事業と約70人の従業員は同名の新会社(昨年4月設立)が受け継いだ。安田社長は「変わることなくサービスを提供していく」としている。

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