博士課程学生に総額1.4億円規模の給付型奨学金 北海道大学と日立が連携

北海道大学と株式会社日立製作所は、北海道大学の博士課程の学生を対象とした年間520万円、総額最大1.4億円規模の給付型奨学金を支給する研究支援プログラム「北大・日立協働教育研究支援プログラム」を2020年4月から開始することに合意。北海道大学が企業と連携し、奨学金制度を設けるのは今回が初めて。

現在、日本全体で博士課程への進学率は減少傾向にあり、大学が研究能力を維持・向上していくためには、優秀な博士課程学生の確保が重大な課題となっている。このような現状を背景に、北海道大学と日立製作所は、2020年4月から、社会課題解決に貢献できる高度な技術の研究開発に取り組む人財を育成するため、優秀な学生に博士課程進学を促し、研究に専念できるよう給付型奨学金を支給する「北大・日立協働教育研究支援プログラム」を開始する。

本プログラムは、北海道大学の博士課程に在学する最大9人の学生を対象に、2020年度から3年間で一人当たり年間520万円を支給。このうち、日立からは400万円の研究費と学生の生活費を、大学からは120万円の研究費を支給し、3年間の支給総額は最大1.4億円規模となる。また、支援対象の研究テーマには環境技術も含まれ、本プログラムの実施を通じて、世界が直面する環境課題の解決にも貢献していく。

北海道大学と日立製作所は、2016年6月、共同で「日立北大ラボ」を開設。北海道岩見沢市で母子の健康調査を実施するなど、北海道における少子高齢化や人口減少などの社会課題を解決し、地域創生につながる共同研究を進めている。

参考:【北海道大学】日立と北大が、博士課程学生に対する研究支援「北大・日立協働教育研究支援プログラム」を開始することに合意

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