阪神藤浪「感覚は良かった」手応え十分の2回0封 最速157キロも「腕振ったら出る」

日本ハム戦に先発登板した阪神・藤浪晋太郎【写真:津高良和】

日本ハムとの練習試合に先発し2回無安打無失点の好投を見せた藤浪

 阪神の藤浪晋太郎投手が9日、日本ハムとの練習試合に先発。今季初の対外試合は球場表示で“最速157キロ“をマークするなど2回無安打無失点、1奪三振、2四球の好投を見せた。試合後は「真っすぐの感覚は良かった」と収穫を口にした。

 制球難に苦しんだ藤浪の姿はなかった。初回、先頭の松本には四球を与えたが、続く石井を147キロの直球で二ゴロに。そして王柏融には157キロの内角直球で見逃し三振、最後は横尾を遊ゴロに抑え無失点に抑えた。2回は1死から海老原に四球を与えたが高浜を三ゴロ併殺に仕留め2回を無安打無失点、1奪三振2四球の好投を見せた。

 TVのスピードガンでは最速157キロをマーク。この時期に150キロ台を連発したが本人は「まぁ、1月から投げてきているので。状態、体自体しっかり作ってきている。球速は自分の中で『腕振ったら出る』ぐらいの感覚なので」と淡々と語った。

「狙っているコースとは違うが逆球でもしっかり指にかかっている」

 大きく抜けるボールもなく、右打者にも厳しい内角を突き本番さながらの投球を見せた右腕は「真っすぐの感覚は良かった。しっかり(指に)かかって、空振り取れてる部分もある。狙っているコースとは違うが逆球でもしっかり指にかかっている」と、充実した表情。

 臨時コーチを務める山本昌氏や藤川球児らにアドバイスを受けるなど、昨年0勝だった右腕は復活に向け順調に段階を踏んでいる。

「今日も課題いっぱいあった。もうちょっとストライク先行でいければ。四球を出す出さないは多少は自分の色というか特徴というか。そういうところは多少あるので。もうちょっと有利なカウントで進めればよかったのかなと思います」

 大きく抜け、引っ掛けるボールはなく自滅する姿はなかった。昨季はプロ入り後、初の0勝に終わった背番号「19」が復活の2020シーズンに向け最高のスタートを切った。(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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