整備進む西彼杵道路 時津工区 22年度供用開始予定

 長崎県は地域高規格道路「西彼杵道路」の時津工区(延長約3.4キロ)を時津町日並郷-野田郷間に建設中だ。国道206号のバイパス的な役割が見込まれ、渋滞緩和につながると期待されている。
 県長崎振興局道路建設課によると、時津工区は片側1車線で、設計速度は時速60キロ。総工費は133億円。区間の約半分を占める久留里トンネル(仮称、約1.7キロ)は昨年貫通した。今後2カ所の高架橋を建設し、2022年度の供用開始を見込む。
 町中心部の国道は1日に約4万4千台が通行している。時津工区は1日に1万3千台の交通量を計画。同課は「抜け道になっている生活道路に入り込む車は減るだろう」と予測する。
 混雑対策として、時津工区に接続する国道の交差点に右折帯を設ける。野田郷に整備予定の時津インターチェンジ(IC、仮称)に近く、川平有料道路と接続する要衝の井手園交差点は、左折専用レーンも整備する。国道沿いに商業施設が立ち並ぶ場所に近い日並交差点にも右折帯を設ける。
 ただ、地元自治会長の一人は「利便性が増すのはいいが、井手園交差点はさらに車が増えはしないか」と渋滞緩和への疑問も口にする。
 井手園交差点を通らず、時津ICと長崎を直接結ぶ地域高規格道路「長崎南北幹線道路」も計画されており、現在ルート選定が進められている段階だ。

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