ポストシーズンに新フォーマット導入の可能性が浮上

一発勝負のワイルドカード・ゲームからスタートする現在のポストシーズンのフォーマットに変更が加えられる可能性が浮上した。現在提案されているのは、ポストシーズン出場チームを各リーグ5球団から7球団に増やし、ワイルドカード・ゲームを一発勝負から2勝先取の3試合制に変更するというものだ。ニューヨーク・ポストが最初に報じたこの新フォーマットは、早ければ2022年シーズンから導入される可能性があるようだ。

現在提案されている新フォーマットは、以下のような内容である。まず、各リーグで最高勝率をマークしたチームは、自動的に地区シリーズ出場が決定。残りの地区優勝チーム2つと、地区2位のチームのうち最高勝率のチームが、2勝先取制のワイルドカード・ゲームを全試合ホームで開催する権利を得る。各リーグの残り11球団のうち、勝率が高い3チームがワイルドカード・ゲームの出場権を得る。よって、ポストシーズンに出場するチームは各リーグ7球団となる。また、ワイルドカード・ゲームの対戦相手を選ぶ権利は勝率の高いチームから順に与えられるようだ。

例えは、昨季のアメリカン・リーグをこのフォーマットに当てはめると、リーグ最高勝率のアストロズは自動的に地区シリーズ出場が決定。勝率2位のヤンキース、3位のツインズ、4位のアスレチックスが本拠地でワイルドカード・ゲームを開催する。ヤンキースは勝率5位のレイズ、6位のインディアンス、7位のレッドソックスのなかから対戦相手を選び、次にツインズが残りの2球団のなかから対戦相手を選ぶ。こうしてワイルドカード・ゲームの対戦カードが決定する。

この新フォーマットが採用されれば、より多くのチームがシーズンの最後までポストシーズン出場の可能性を残すことになり、消化試合削減の効果が期待できる。また、リーグ勝率2位以下のチームが地区シリーズ出場までに最低2試合を戦わなければならないため、リーグ最高勝率のチームには大きなアドバンテージが与えられることになる。また、これとは別に、同率で並んだ場合などにレギュラーシーズン163試合目として行われるタイブレーカーを完全に撤廃することも検討されているようだ。

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