19日に日本フィル長崎公演 名匠が紡ぐ重厚な交響曲 クラシック音楽の普及支えて45周年「長崎日本フィルの会」

日本フィル長崎公演への期待を語る河野さん=長崎新聞社

 日本フィルハーモニー交響楽団の長崎公演を主催し、クラシック音楽の普及に貢献している「長崎日本フィルの会」は今年、45周年を迎えた。19日午後6時半、長崎市魚の町の市民会館で同楽団の公演(長崎新聞社など後援)を開く。
 同会代表の河野英雄さん(75)によると、1975年、親会社のテレビ局から支援を打ち切られた同楽団を救うため、本県企業の若手社員らが長崎公演の実行委を組織したのが同会発足のきっかけ。
 河野さんは「会のメンバーがチケットを手売りするなどして75年の公演を実現させた。当時、クラシックは市民になじみが薄かったのに長崎市公会堂が満席になったことが思い出深い」と振り返る。以来、年1回のペースで長崎公演が開かれるようになり、これまでに世界的な指揮者やソリストを迎え、延べ100曲以上を演奏。計7万人以上を動員している。「会が長く存続できているのは毎年、演奏を楽しみにして会場に来てくれるファンのおかげ」と語る。
 19日の公演は、実力派バイオリニスト、堀米ゆず子をソリストに迎え、ロシアの名匠アレクサンドル・ラザレフの指揮でベートーベンの「バイオリン協奏曲」、ブラームスの「交響曲第1番」を演奏する。河野さんは「交響曲の重厚なシンフォニーはラザレフの得意とするところ。クラシックファンにとって聴き応えのある演奏会になる」としている。
 チケットは全席指定。一般S席6500円、A席6千円、B席5500円、学生B席3千円。未就学児入場不可。浜屋プレイガイド、絃洋会楽器店などで取り扱う。問い合わせはNBC長崎放送(電095.820.1022)、長崎日本フィルの会(電095.820.1082、平日午前11時~午後4時)。

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