共生のまち・川崎、各国文化を堪能 料理、書道…

中国茶の作法を紹介する張さん(右手前)と熱心に耳を傾ける来場者=川崎市幸区の幸市民館

 世界各国の文化や食を楽しめる「多文化フェスタさいわい」が11日、川崎市幸区の幸市民館で開かれ、地域住民や外国籍市民が自分の国の文化を紹介しながら交流した。区内に住む日本人、外国籍市民でつくる幸区多文化共生推進事業実行委員会と市の主催。

 大ホールでは、中南米の民族舞踊や日本舞踊、日本の子どもたちによるヒップホップダンスが披露され、来場者は鮮やかな民族衣装をまとった出演者の華やかな踊りに見入っていた。会場ロビーにはペルーやインド、台湾、イタリアの料理を提供するブースが並び、親子連れらがタピオカドリンクやカレーを味わうなどにぎわった。

 同区に住むフランス人の会社員アドリアン・ベラさん(29)は書道を体験。市立幸高校書道部の生徒から指導を受け、半紙に筆を走らせた。「いい先生がいてうまく書けた。これからも頑張りたい」と息子とともに笑顔で語った。

 「工夫茶」と呼ばれる中国茶の作法を紹介しながらウーロン茶を提供したのは、川崎区で台湾料理店を営む張子樺さん(60)。「おいしいお茶を飲みながら、いろいろな人とおしゃべりするのが楽しい」と来場者をもてなした。お茶を味わった佐々木昌子さん(45)は「茶道をしているので興味深かった。各国の文化を体験できるのは楽しい」と話していた。

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