中核拠点の設計者決定 熊本地震震災ミュージアム

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県が整備する「熊本地震震災ミュージアム」の中核拠点施設の設計模型。左奥は東海大阿蘇キャンパス1号館の模型=11日、県庁

 熊本県は11日、「熊本地震震災ミュージアム」の中核拠点として東海大阿蘇キャンパス(南阿蘇村)のグラウンドに新設する体験・展示施設の設計者を決定した。阿蘇の自然との共生をテーマにした建物は、ユニークな形をした縦長の木造平屋建て。外輪山や草原との一体化を図るため、各展示室を結ぶ通路を半屋外にしている。

 アートポリス事業の一環。同日は、県庁で公募型プロポーザルの公開審査があり、東京の設計会社「o+h[オープラスエイチ]」と熊本市の「産紘設計」の共同企業体を選んだ。近く契約を結ぶ。

 設計案によると、半屋外の通路の一端は、震災遺構である1号館校舎へとつながる造り。施設の両端を結んだ長さは直線で約150メートル。中央には広場も設け、交流スペースにする。三つの展示室では修学旅行生の受け入れを想定。地震のメカニズムを学んだり、発生直後の被災状況などを伝えたりするシアターや体験型展示を予定している。

 審査会では、建築家の伊東豊雄氏や県職員ら7人が1次審査を通過した5者を審査した。伊東氏は「建築的に大胆な提案。心がなごむ美しい風景を提案してくれた」と講評した。

 施設は地震の教訓の継承を目的に、益城町の断層や南阿蘇村の阿蘇大橋など、5町村が保存する52件の震災遺構の拠点として2022年度に開設予定。建物は県が所有し、運営は民間による指定管理も視野に検討する。事業費は約15億円。(馬場正広)