成績予想システム「PECOTA」が各地区の順位予想を公開

各球団のキャンプインが目前に迫るなか、「Baseball Prospectus」の成績予想システムである「PECOTA」が全30球団の勝敗数の予想と全6地区の順位予想を公開した。ポストシーズン進出の確率で見ると、90%以上という高い評価を得ているのはドジャース(99.9%)、ヤンキース(97.5%)、アストロズ(96.9%)の3球団。その一方で、マリナーズとタイガースの2球団は0%という厳しい評価となっている。

レッドソックスからムーキー・ベッツを獲得する前の時点でも文句なしの地区優勝候補だったドジャースは、ベッツを加えたことにより103勝との予想が出ている。地区2位との予想になっているパドレスとは24ゲームもの大差がついており、これが実現すれば地区1位と2位の間のゲーム差としては直近25シーズンで最大となる。また、ベッツとコディ・ベリンジャーの予想成績をチームから除外してもなお、ドジャースの地区1位は変わらず、ドジャースの圧倒的な戦力を裏付けるものとなった。

サイン盗み問題に揺れ、ゲリット・コールを失ったアストロズは、アメリカン・リーグでヤンキースの99勝に次ぐ98勝を挙げ、地区4連覇を達成するとの予想が出ている。投手力に不安を抱えるエンゼルスは87勝で地区2位、第2ワイルドカードを獲得するとの好意的な予想となっている。また、ナショナル・リーグでは、東部地区でメッツ、中部地区でレッズが優勝するとの予想が出ており、もし予想通りにレッズが地区優勝すれば、この地区では4年連続で異なる王者が誕生することになる。

一方、コリー・クルーバーらを獲得したレンジャーズは73勝、ザック・ウィーラーなどを補強したフィリーズも77勝という厳しい予想に。ベッツを放出したレッドソックスは、依然として勝率5割を上回る戦力を維持しているとの予想だが、85勝でワイルドカードには届かないとの評価になっている。なお、全30球団の勝敗数の予想と全6地区の順位予想は以下の通り(勝敗数は小数点以下第1位を四捨五入)。

アメリカン・リーグ

【東部地区】
1位 ヤンキース(99勝63敗)
2位 レイズ(87勝75敗)
3位 レッドソックス(85勝77敗)
4位 ブルージェイズ(77勝85敗)
5位 オリオールズ(63勝99敗)

【中部地区】
1位 ツインズ(93勝69敗)
2位 インディアンス(86勝76敗)
3位 ホワイトソックス(83勝79敗)
4位 タイガース(69勝93敗)
5位 ロイヤルズ(68勝94敗)

【西部地区】
1位 アストロズ(98勝64敗)
2位 エンゼルス(87勝75敗)
3位 アスレチックス(85勝77敗)
4位 レンジャーズ(73勝89敗)
5位 マリナーズ(66勝96敗)

ナショナル・リーグ

【東部地区】
1位 メッツ(88勝74敗)
2位 ナショナルズ(87勝75敗)
3位 ブレーブス(83勝79敗)
4位 フィリーズ(77勝85敗)
5位 マーリンズ(71勝91敗)

【中部地区】
1位 レッズ(86勝76敗)
2位 カブス(85勝77敗)
3位 カージナルス(80勝82敗)
4位 ブリュワーズ(79勝83敗)
5位 パイレーツ(70勝92敗)

【西部地区】
1位 ドジャース(103勝59敗)
2位 パドレス(79勝83敗)
3位 ダイヤモンドバックス(79勝83敗)
4位 ロッキーズ(77勝85敗)
5位 ジャイアンツ(68勝94敗)

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