オルツ、音声/ヒアラブル領域やVR/ARなどのID識別に活用できる「単語組合せによる認証手法」の特許を取得

昨今、AI技術等によりマンマシンインターフェイスが急激に変化しており、従来の入力方式が適合しない場面が増えてきている。例えば、音声デバイスでの暗証番号入力などだ。音声でパスコードを伝えねばならない場合に、第三者にパスコードを聞かれないような環境が必要となり、人間に記憶可能なパスコードの数は限られているため、種々の困難を生じる。このような中、P.A.I.を開発する株式会社オルツは、単語の組合せを用いた新しい個体認証手法の特許を取得した。P.A.I.とは、パーソナル人工知能のことで、自分自身の意思をデジタル化し、それをクラウド上に配置してあらゆるデジタル作業をそのクローンにさせることを目的としたAIだ。個体の識別依頼者が発話した単語の組合せは、特定の1つのアカウントにのみ結び付けられているため、そのアカウント保持者の発話であると推測される。音声を取得する機械によってパスコードが取得された際、その経由する機器とシステムの内容による個体識別の確実性を考慮した認証フローが実施され、必要な場合はそのパスコードと結び付けられた個人の持つデバイス(スマートフォンなど)に2段階認証依頼が発信される。同時に、そのパスコードが取得される環境と、発話者の設定するセキュリティ強度によって、同期的に、または、非同期的にパスコードが更新されるため、音声を聞いた第三者がそのパスコードを使用しても、そのパスコードはすでに無効となっている。この認証手法は、従来の入力手法では不便を強いられる領域と親和性があり、例えば、ヒアラブルデバイスや音声デバイス、また、5Gの開始とともに普及が予想されるVR/ARなどxR分野での利活用が期待されている。

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