【外国人に人気のラーメン屋を調査!vol.13】外国で人気の店が逆輸入!オープンしたばかりの「ラーメン凪 BUTAO」を実食ルポ

ラーメンは今や日本のソウルフードと言っても過言ではないほど。街中には多くのラーメン屋さんに溢れています。特に東京は激選区。そんな中で特に外国人観光客に人気のラーメン屋さんをここで紹介していきたいと思います。13回目は外国で人気のお店がオープン!「ラーメン凪 BUTAO(ブタオウ)」をご紹介します。

海外で人気のお店「BUTAO」が日本に!

「ラーメン凪 BUTAO」はフィリピン、台湾、香港、アメリカなど、海外6カ国で35店舗のお店を展開している「ラーメン凪 豚王」のリブランディングのお店。日本でも「豚王」は逆輸入され展開されていますが、「BUTAO」は新業態になり、国内初の旗艦店として神田に新店舗をオープンしたのです。

「豚王」はアメリカでは常に2時間待ちの行列ができるということですから、すでに海外では名前を知られているという意味で、このお店も外国人観光客に人気が出ることはまちがいないでしょう。海外の方にとっては「美味しいラーメン屋」という認識もあるのは強そうです。

この連載でも取り上げたことのある「ラーメン凪」は煮干しラーメンの「すごい!煮干しラーメン凪」で有名ですが、実はスタートは豚骨ラーメンだったとか。この「豚王」ブランドは、その豚骨ラーメンを展開しているお店になり「ラーメン凪」の元祖と言えるものなのです。

「海外では煮干しより豚骨の方が人気だった」ということで元祖だった豚骨ラーメンでの海外進出をし、人気のお店になったとか。日本での店舗オープンは、「凪」の元祖に戻ったということになるのかもしれません。

まず、お店に入ったら食券を買いますが、メニューは「ラーメン(税込830円)」しかありません。そうなのです。「BUTAO」ではラーメン一つしかメニューがないのです。ネギやチャーシューなどのトッピングはありますが、まずはこのラーメンを注文します。

席に着くと、「OMOTENASHI SHEET(おもてなしシート)」が赤鉛筆と一緒に置かれています。スタッフの方の説明によると、その日の気分によって4色の豚骨ラーメンを選べるのだとか。値段はどれを選んでも同じ。トッピングも同じです。これは面白いシステム!

それぞれの味の特徴はテーブルに置いてあるブックレットに説明があるので、読みながら選んでみましょう。

自分の食べたい気分で、まずはラーメンの色、油の量、味の濃さ、にんにくの量、麺のかたさ、一撃(唐辛子ベースのタレ)の量を選んでいきます。

全て記入したら、スタッフの方に渡します。筆者は黄色(ベーシックな豚骨ラーメン)に、にんにくを少々、バリカタ、一撃は半撃(半分)西て他は普通で注文しました。

注文すると、「ただ卵」がテーブルに提供されます。無料でサービスされる茹で卵なのですが、ラーメンを食べる前に口の中をリセットしてもらうためのものだとか。もちろん、ラーメンに入れてもいいそうです。ゆで卵を食べながらラーメンの仕上がりを待ちます。

「『究極の一杯』の楽しみ方」というカードがテーブルに置いてあり、待っている間に読んでいると、どんどんお腹がすいてきます…。早く食べたい!

気分によって選べる4色のとんこつラーメン

今回は特別に4色の豚骨ラーメンをいただくことができたので、それぞれを紹介したいと思います。

黄(税込830円)

気分:ただうまいものを体が欲しがっているとき

濃厚で爽快のスープとつるっと滑らかな麺。マストな人気No.1。

「黄」は、ベーシックな豚骨ラーメンです。これが「BUTAO」のラーメンの基本の味になるのです。海外店舗でも国の味に合わせることなく、日本の本場の豚骨ラーメンの味を再現しているとか。人気の秘密はここにもあるのではないかとのこと。

トッピングはシンプル。青ネギと、白髪ネギの2種類のネギ、チャーシュー、そして赤唐辛子を使ったタレ「一撃」です。シンプルにしたのは豚骨ラーメンの味をしっかり感じてほしいからだとか。

スープは豚骨独特の臭みがなく、さっぱりした味わいです。豚骨の重たい感じが苦手な人でも、美味しくいただけるのではないでしょうか。提供する温度にまでこだわったというラーメンは、美味しくて最後まで飲み干したくなる味です。

麺はこだわり尽くしたという自家製麺。バリカタで注文すると、細麺だからこその芯のある麺のプチプチした食感とコシを感じることができます。時間が経っても美味しくいただけるのがいいですね。

もちろん、替麺(税込160円、半替麺130円)もありますよ。箸袋に注文のタイミングなどがあるので、参考にして替麺を注文しましょう。

赤(税込830円)

気分:シャキッと自分に気合を入れたいとき

自家製ラー油ベース。香味野菜の甘みが新たな旨味を引き出す。

真っ赤な状態でサーブされるので、かなり辛そうに見えてしまう「赤」ですが、実際に食べてみると、そんなに辛くなくてラー油の香ばしさがとんこつスープにぴったりで、食が進む感じです。特に白髪ネギとの相性がバッチリ!

赤いラー油が豚骨スープの味を邪魔するかと思いきやそんなことはなく、しっかり美味しいスープの味を感じることができます。でも、食べているうちにじわじさと汗が…。でも、口に残る辛さはなく、見た目以上に心地よい味に仕上がっています。

黒(税込830円)

気分:深呼吸して感性を研ぎ澄ませたいとき

焦がしニンニクのマー油ベース。黒胡麻&イカ墨の深いコク。

見た目が真っ黒でかなりインパクトの大きい「黒」。あまりの黒さにビビってしまいますが、マー油が好きな筆者は、一番気になっていたメニューです。マー油なので、見た目以上のくどさなどはなく、香ばしさは豚骨スープにぴったり!美味しいこと間違いない味です。

豚骨スープの上のマー油が黒いだけで、下は普通のスープなのです。マー油が好きな人は絶対に好きなはず!黒色にはイカ墨も使われていますし、黒胡麻の風味もしっかり感じられます。

翠(税込830円)

気分:何だか新しいことに挑戦したいとき

バジルとオリーブオイルの香味油ベース。マイルドな旨味が広がる。

「翠」は女性が好きそうな味です。正直、バジルと豚骨スープって合うの?と思ったのですが、食べてみるとびっくり!イタリアンまではいかないものの、バジルの香りとオリーブオイルがスープに馴染んでいるのです。これは新しい。

思った以上にあっさりしていて爽やかなスープに仕上がっています。豚骨スープの臭みもちょうどいい感じに消してくれています。最初は驚きましたが、クセになる味で、なんども食べたいと感じられる味でした。女性は好きかも。

女性のお一人様でもオススメ!

カウンターと、奥に小さな個室があり、ラーメン屋さんとは思えないおしゃれな内装になっています。豚骨臭さを感じないように、アロマの香りが漂い、女性でも入りやすいようになっています。

4色からスープを選べるという新しいシステムを入れた「ラーメン凪 BUTAO」今後はこの業態のお店を増やしていきたいとのこと。ぜひ、4つの味を試しに、神田に足を運んでみてください。

「ラーメン凪 BUTAO」神田店

住所: 東京都千代田区鍛冶町2-13-7

営業時間:【月〜金】11:00〜26:00、【土・日・祝】11:00〜22:00

電話番号: 03-6206-0324

HP:http://www.n-nagi.com/

[All Photos by Kaori Simon]

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