今季の新監督10人 5年後も監督を務めている可能性が高いのは?

レッドソックスがロン・レネキーを暫定監督に任命したことにより、今季のメジャーリーグでは全30球団の3分の1にあたる10球団で昨季と異なる監督が指揮を執ることになった。MLB公式サイトのウィル・レイッチは、「新監督10人のうち、5年後も同じチームで監督を務めている可能性が最も高いのは誰か」という観点から10人の新監督をランク付け。1位にはフィリーズの新監督に就任したジョー・ジラルディが選出されている。

現役監督のうち、現在のチームで最も長く指揮を執っているのは2011年途中に監督に就任したボブ・メルビン(アスレチックス)である。では、5年以上にわたって指揮を執っている監督は何人いるだろうか。答えはわずか3人。メルビンのほか、2013年からインディアンスの監督を務めるテリー・フランコーナ、2015年からレイズの監督を務めるケビン・キャッシュだけである。要するに、「同じチームで監督を5年間務める」というのは極めて難易度の高いタスクなのだ。

レイッチが新監督10人のうち、5年後も同じチームで監督を務めている可能性が最も高いと判断したのがジラルディだ。ヤンキース監督時代に安定した成績を残していたこと、まだ55歳と比較的若いことなどがその理由だが、大型補強を展開するフィリーズではすぐに結果を求められ、結果を残せない場合には契約満了を待たずしてクビが飛ぶ可能性があることも指摘されている。

ジラルディに次ぐ2位にランクインしたのはジョー・マドン監督(エンゼルス)だ。レイズやカブスで残した実績は申し分なく、マイク・トラウトという「球界の宝」を活用して最初の3年間で一定の成果を上げることができれば、契約延長のオファーを得られる可能性は高いだろう。ただし、レイッチは66歳という年齢を懸念材料として挙げている。

3位はマイク・マシーニー監督(ロイヤルズ)、4位はゲーブ・キャプラー監督(ジャイアンツ)と、すでに監督経験があり、なおかつ比較的若い監督がランクイン。5位から8位には監督初挑戦となる監督がズラリと並び、デービッド・ロス監督(カブス)、デレク・シェルトン監督(パイレーツ)、ジェイス・ティングラー監督(パドレス)、ルイス・ロハス監督(メッツ)の順にランクインしている。

9位はレッドソックスのレネキー暫定監督で、近日中に正式に監督に就任することが確実視されているものの、これはアレックス・コーラ前監督が解任されたことを受けた人事であり、あくまでも次代を任せる監督が決まるまでの「つなぎ役」に過ぎない。同様に、10位はアストロズのダスティ・ベイカー監督で、実績を買われてAJ・ヒンチの後任として監督に就任したものの、すでに70歳。与えられた契約も1年契約である(2年目の球団オプション付き)。オプションが行使されて監督を2年間務めれば、通算2000勝達成はほぼ確実なだけに、ベイカーがアストロズの監督を務めるのは最大でも2年ということになりそうだ。

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