小笠原ヘッドの指導で打撃開眼!? 日本ハム石井が右越え弾「少しずついい感覚に」

日本ハム・石井一成【写真:石川加奈子】

石井は楽天との練習試合で左腕渡辺から本塁打を放った

 日本ハムの石井一成内野手が13日、沖縄・名護で楽天と練習試合で右越えソロ本塁打を放った。今季対外試合チーム第1号が飛び出したのは0―2で迎えた9回。楽天の左腕・渡辺の内角高め直球を完ぺきに捉えた。

「1ボールだったので、真っすぐに狙い球を絞って打ちにいきました。久しぶりにホームランを打ったのでうれしかったです」

 ショートのレギュラー獲りへ勝負をかける今季、新たな出会いが成長を加速させている。昨秋のキャンプから指導にあたる小笠原道大ヘッドコーチ兼打撃コーチの存在だ。「小笠原さんに教えていただいていることは少しずつ自分の中に取り入れてできていると思うので、これを継続して、さらに良くなるようにしていきたいです」と手応えを口にする。

 具体的には軸足の使い方と体重移動の意識が変わった。「ただ左に乗せてから前に行くのではなくて、軸足に乗せたものを我慢しながらボールに入っていくという動きができていなかった。少しずついい感覚になっているかなと思います」と語る。

 下半身に粘りが生まれることによって、速いボールにも打ち負けず、緩いボールも拾っていけるという。「打席の中で少しずつ自分のリズムで待てているかなと思います」と自分のものにし始めている。

栗山監督も評価「いい方向に噛み合いながら前に進んでいる」

 栗山英樹監督も「横尾もピン(石井)も(小笠原)ヘッド(コーチ)にバッティングを少しいじってもらって、いい方向に噛み合いながら前に進んでいる感じがすごくある」と目を細める。

 小笠原コーチの下、今年は練習量も練習時間も大幅に増えた。昨年に比べて「倍くらいじゃないですか」とバットを振る回数も激増。ハードな練習によって、キャンプイン時に82キロあった体重は80キロを切った。

「激ヤセしてます。無理です」と今季目標に掲げた85キロには遠く及ばず苦笑いするが、レギュラー獲りへ覚悟を決めている。「しんどい部分もありますけど、練習しないといけない立場。体力勝負で練習しながら、そして結果も残していかないといけない。やっていくしかないです」と腹を括る。

 レギュラーの中島卓也内野手は左膝違和感により2軍キャンプで調整中。ライバル不在の間にアピールした格好だが、満足していない。「まだまだアピールできていない部分もあるので、自分の良さを十分に出して、アピールしてレギュラーをとっていきたいと思います」と力を込めた。(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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