アストロズのサイン盗み ブレグマン、アルトゥーベらが謝罪

日本時間2月14日、スプリング・トレーニング初日を迎えたアストロズは、自軍のサイン盗み問題について、ジム・クレイン・オーナー、ダスティ・ベイカー新監督、アレックス・ブレグマン、ホゼ・アルトゥーベが出席して会見を行った。メジャーリーグ機構による調査と処分を受けて、AJ・ヒンチ前監督とジェフ・ルーノウ前GMを解任したアストロズは、クレインが謝罪を口にしていたものの、在籍する選手たちは基本的に沈黙を貫いていた。ようやく選手たちが口を開いた形となった。

ブレグマンは「私のチーム、私の組織、そして私によって行われた選択について、本当に申し訳なく思っています。今回のことから多くのことを学びました。野球ファンの信頼を取り戻したいと思っています。また、支えてくれたアストロズのファンに感謝したいです。私たちは、チームとして、2020年シーズンに向かっていくことに集中しています」との声明を発表。アストロズはこの会見の前日にチーム全体でのミーティングを行い、クレインが出席していたのはもちろんのこと、監督に就任したばかりのベイカーもその様子を見守っていたようだ。

アルトゥーベは「昨夜、私たちは素晴らしいチームミーティングを行いました。アストロズの組織全体、そしてチーム全体が2017年に起きたことについて申し訳なく思っているということは言っておきたいです。特に、私たちのファンや野球というゲームに対して与えてしまったインパクトについて、私たちは激しく後悔しています。私たちのチームは、前を向くことを決めました。一生懸命プレイして、2020年はヒューストンの街に優勝を取り戻したいです」との声明を発表。過去に言及しつつも、すでに今後を見据えているという部分についてはブレグマンと共通している。

選手も含めた謝罪の場を作ったアストロズだが、メジャーリーグ機構から処分を受けた2017年の出来事にのみ言及する形となり、現地の報道などで取り上げられているその他の疑惑について明確なコメントはしなかった。また、クレインが「2017年のサイン盗みがどれくらい試合に影響を与えていたかはわからない」と発言するなど、事態をそれほど深刻に捉えていない様子が見受けられたことも事実。アストロズはこの会見をもって幕引きとしたいのかもしれないが、ファンも含め、納得している者はそれほど多くはなさそうだ。

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