佐世保浦頭・クルーズ拠点 4月1日供用開始 新型コロナ影響も予定通り

 新型コロナウイルスの感染拡大でクルーズ船の入港キャンセルが相次ぐ中、佐世保市は13日、浦頭地区で整備中の国際クルーズ拠点について、当初の予定通り4月1日に供用を開始する方針を示した。
 佐世保市議会都市整備委員会の協議会で明かした。
 国際クルーズ拠点は、国土交通省、市、世界最大手のクルーズ会社カーニバルコーポレーション&PLC(カーニバル社)の3者が連携して整備。国交省が岸壁と泊地、市が駐車場と臨港道路、カーニバル社がターミナルビルの工事をそれぞれ進めている。
 市港湾部は、2月に入港予定だった延べ8隻のクルーズ船のうち、12日までに延べ7隻がキャンセルになったことを報告。一方で現時点で4月以降のキャンセルはないことを明らかにした。神崎良平港湾部長は「(新型コロナウイルスの影響で)仮に船が入らない場合でも4月に供用を開始させてほしい」と述べた。
 またターミナルビルの完成は5月にずれ込み、供用を始める時期が未定であることも説明。クルーズ船の受け入れ自体に影響はないとした上で、ターミナルビルの供用開始まではCIQ(税関、出入国管理、検疫)の手続きを船内でできるよう協議していくとした。
 この日は市議会企業経済委員会も協議会を開いた。市は、新型コロナウイルスによる市内の観光施設への影響について報告。12日までに、九十九島パールシーリゾートと九十九島動植物園(森きらら)で延べ26件(1479人)の団体客のキャンセルが発生したことを明らかにした。

 

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