斎藤佑樹、吉田輝はローテ定着なるか、外野は熾烈競争に…日ハム、定位置争いの現状

日本ハム・斎藤佑樹【写真:石川加奈子】

豊富な先発候補がリストアップ、実戦でアピールできるかに注目

 日本ハムは第4クール初日の15日午後1時から2軍キャンプ地の沖縄・国頭で1、2軍合同紅白戦を行う。栗山英樹監督はこの紅白戦後から1、2軍の選手を入れ替え、開幕に向けたチームの陣容を固めていく考え。主力や新人も含めた競争が本格スタートする前に、レギュラー争いの現状を見ておこう。

○先発
 すでに実戦登板したのは杉浦と金子。今季、中6日登板を目指す杉浦は11日の阪神戦で2回3安打1失点、改良型フォークに手応えをつかんでいる。ベテランの金子は13日の楽天戦で2回完全と完ぺきなスタートを切った。昨季ショートスターターを担った加藤、堀もすでに初実戦を済ませ、2試合2回をパーフェクトに抑えている堀が好調だ。プロ10年目を迎える斎藤も初登板となった9日の阪神戦で2回1安打無失点と好発進した。昨季最多勝に輝いた有原、右前腕の故障から2年ぶり復帰を目指すマルティネス、新外国人のバーヘイゲン、先発も中継ぎも可能なロドリゲスの実戦登板はこれから。ここに、昨季初先発初勝利を挙げた吉田輝やドラフト1位の河野ら若手がどこまで絡んでくるか。昨年6月に左膝蓋骨を骨折した上沢は6月の復帰を目指してブルペン投球を始めている。

○リリーフ
 昨季65試合に登板した玉井と61試合の公文、60試合の石川直はすでに実戦登板に入っており、順調だ。3年目の西村が2試合3回無失点と好投している。昨季32試合に登板した井口も9日の阪神戦で2回完全と好スタートをきった。昨季25セーブを挙げた秋吉の実戦登板はこれから。2年連続最優秀中継ぎのタイトルを獲得している宮西は開幕に合わせ、2軍でじっくり調整している。

○捕手
 昨季98試合出場の清水、45試合の宇佐見、2試合の郡が1軍キャンプスタートを切った。昨季46試合に出場した石川亮も2軍から実戦に参加している。バッテリコーチ兼任の鶴岡も出番に備える。

万波が好調アピール、主力組の実戦結果次第では定位置獲りへ前進か…

○内野手
 一塁は、実戦未出場ながら中田が順調なキャンプを送っている。ここまでの実戦では4年目の今井が8打数3安打とアピール中。2軍から実戦に参加した高濱も8日の紅白戦でチーム1号を放った。昨秋右肘を手術した清宮は打撃練習を行なっているが、守備の復帰はまだ先になりそうだ。

 二塁は、昨季132試合に出場した渡邉を中心に谷内、杉谷が争う。遊撃を本職とする平沼と捕手が本職の郡も二塁の練習を行なっている。

 三塁は、実戦全4試合に「4番・三塁」で出場している横尾が14打数5安打とバットで結果を出している。今後実戦に入ってくる新外国人のビヤヌエバと競争を繰り広げることになる。

 遊撃は、左膝違和感を訴えた中島が2軍で調整中。5年目の平沼と4年目の石井がレギュラーを目指してしのぎを削る。平沼は8打数2安打、石井は10打数2安打ながら13日の阪神戦で対外試合1号を放ってアピールした。

○外野手
 西川が13日の阪神戦に志願して出場し、2打席立った。近藤と大田の実戦はこれからだ。2年目を迎える王柏融はフリー打撃で快音を響かせているものの、ここまでの実戦は9打数無安打。目立っているのは、9日の阪神戦で2安打3打点と活躍した19歳の万波と2軍から実戦参加している育成の海老原。海老原は10打数4安打とチャンスを生かしている。昨年7月に右肘手術した松本も攻守で存在感を発揮している。(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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