熊本地震の仮設退去世帯を調査 新年度生活、健康状況把握へ 熊本市

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 熊本市は新年度、熊本地震の被災者で仮設住宅を退去した全約1万2千世帯を対象に生活状況や健康などの変化を把握するための調査をする。結果を踏まえ、必要な支援に取り組む考え。

 市によると、東日本大震災では仮設退去からの2年間で、睡眠障害や心理的苦痛を訴える人の割合が増えたとの研究結果が報告されている。市は仮設入居時から健康不安を抱えていた被災者には退去後も保健師による巡回を続けているが、退去後に体調不良になったケースは把握していない。

 退去した被災者に記名式の調査票を郵送。食習慣や飲酒、睡眠などの変化や悩みを回答してもらう。体調不良を訴えた被災者には保健師が個別に訪問。生活困窮世帯の場合は生活自立支援センターと連携し、より手厚い支援につなげる。

 2020年度一般会計当初予算案に調査経費670万円を盛り込んだ。市健康福祉政策課は「支援が手厚い仮設住宅に比べ、退去後は孤立を感じることも想定される」と話し、支援から漏れる被災者がないよう努めていくとしている。(高橋俊啓)