長崎市 転出超過改善へ成果必要 事業効果、不断の検証を

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 田上富久長崎市長は新年度当初予算編成で、引き続き人口減少対策に力を入れるとした。ただ転出超過は悪化しており、2年連続の全国ワースト1位と歯止めがかかる様子はない。予算を有効活用できるよう事業効果についても不断の検証が求められる。
 人口移動は本県だけでなく日本全体の産業・経済動向にも左右される。市長は「簡単にコントロールできないと痛感している」と語る一方、市へのIT企業進出や移住は活発化しているとして「これまでの施策が効果がなかったとは思わない」と強調した。
 予算では、若者をターゲットにした住宅・産業支援、子育て環境の改善など幅広い事業を計画。市長は「特効薬はなく、さまざまな施策を組み合わせる必要がある」と語ったが、それを上回る勢いで人が減っているように感じられる。
 予算総額は過去最大の2260億円となり、このうち投資的経費は市民の間に賛否があったMICE施設などの大型事業費が、ピークを迎える2021年度にさらに膨らむ見通しだ。市政運営への市民の理解を得るためにも、まずは転出超過ワースト1位からの脱却という成果が必要だ。