米国「ドギーバッグ」、日本は? 持ち帰り容器の名称募集

福島県で活用されている持ち帰り容器を紹介する小泉環境相=14日午前、環境省

 食べられる状態で廃棄される「食品ロス」をなくそうと、政府がレストランなど飲食店で余った料理を持ち帰る専用容器の普及に乗り出した。自己責任の範囲で持ち帰る文化を広げるため、親しみやすい容器の名称やデザインを一般募集する。

 米国などで持ち帰り容器は「ドギーバッグ」の名称で普及。「家で待つ飼い犬のため」と言い訳して持ち帰ることに由来するとされるが、今回の募集は提供された料理を無駄にしない気持ちを分かりやすく伝える新たな名称を考えてもらう。衛生面に配慮したデザインの考案も呼び掛ける。

 環境省によると、2016年度の食品ロスは約643万トンで、このうち外食産業が約2割を占める。14日の会見で取り組みを発表した小泉進次郎環境相(衆院11区)は「日本には『もったいない』という精神が根付いているが、持ち帰ることがはばかられる気持ちもある」と説明。「環境省として、持ち帰りの推進を図っていきたい」と語った。

 提案は3月上旬に受け付けを開始。5月15日締め切りで、6月中に結果を公表する。誰でも応募可能で、応募方法などは環境省の食品ロスポータルサイトで紹介する。

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