レースと裏方“松浦高勢”一役 17人中13人 北松・松浦 第69回郡市対抗県下一周駅伝大会第2日

1区で区間賞を獲得してチームを勢いづけた北松・松浦の内野(松浦高)=平戸市

 北松・松浦は、松浦高陸上部の現役部員やOBがチームを支えている。今年は一般区間にエントリーした17人中13人が“松浦高勢”。会場設営の協力も長年続けており、レースと裏方の両面で大会に欠かせない存在になっている。
 2000年代初頭、チームは4~5位に入ることも多かったが、市町村合併に伴う「北松」地区の大幅縮小で戦力ダウンを余儀なくされた。結果、07年は前年の5位から9位に後退。以降は下位が定位置になっている。
 ここで救世主となっているのが、澤田洋監督率いる松浦高。12、18、19年と3度も全国高校駅伝に出場したチームから育ったランナーは数多く、卒業後も意欲的に出場する選手が現在の貴重な戦力になっている。今大会も第2日1区区間賞の内野をはじめ、現役部員5人が力走。チームは9位と苦戦しているが、見せ場はつくった。
 さらに彼らは、大会運営でも一役買っている。第1日のレース後に開かれる監督会議の会場は、メンバー選考に漏れた現役部員たちが設営、撤去を担当。こうした活動を始めて、今年で20回目になる。
 そんな地元の若い力に、川久保総監督(中興化成)も「競技も私生活も模範的な行動をしてくれる。この姿勢があるから地域を挙げて応援され、それに応えようと彼らが頑張って、また地域が元気になる」と感心しきり。地元に根差したランナーたちが輝く。県下一周の魅力の一つだ。

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