温泉地の可能性探る 雲仙でセミナー

全国から約80人が集まった「チーム新・湯治セミナー」=雲仙市、ゆやど雲仙新湯

 温泉地の新たなライフスタイルなどを探る環境省の「チーム新・湯治セミナー」が14日、雲仙市の雲仙温泉街であった。全国の温泉関係者ら約80人が参加し、事例報告などを通じて温泉地の新たな可能性について意見を交わした。
 「チーム新・湯治」は同省が主管して2018年に発足。全国の自治体や観光協会、企業など約300団体・個人で構成する。温泉入浴に加え、周辺の歴史、食文化を生かしたプログラムや地域住民との交流など温泉街のにぎわい創出を目指し、各地でセミナーを開催している。
 同省温泉地保護利用推進室の山本麻衣室長が温泉地の現状などについて講演。近年、働き方改革が進んだことを踏まえ「研修や会議の場として温泉施設を使う企業が増えた。時間や場所にとらわれない働き方が普及する中、温泉という強みをアピールすべきだ」と提案した。
 金澤秀三郎市長が雲仙温泉街の取り組みや展望について説明。策定中の市観光戦略に触れ「美しい自然や温泉は雲仙の宝。これらを最大限に活用して、ここにしかない本物の観光を磨き上げたい」と話した。各地の事例報告があったほか、参加者が温泉地活性化について意見を交わした。

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