中津市の「鶴市花傘鉾保存振興会」に手作り郷土賞【大分県】

©有限会社大分合同新聞社

「手づくり郷土賞・一般部門」を受賞した鶴市花傘鉾保存振興会のメンバーと関係者ら。後ろに飾られているのは、祭りで巡行する花傘鉾=中津市三ノ丁の市歴史博物館

 883年前から伝わるとされる鶴市花傘鉾(はなかさぼこ)大祭(県指定無形民俗文化財)の継承に取り組む中津市の「鶴市花傘鉾保存振興会」が、優れた地域活動を表彰する「第34回手づくり郷土(ふるさと)賞・一般部門」を受賞した。本年度、県内からの受賞は同振興会のみ。

 鶴市花傘鉾大祭は平安時代後期に、山国川の井堰(いせき)工事で人柱になったとされる母子の霊を慰めるとともに、五穀豊穣(ごこくほうじょう)を願う神事。

 8月下旬、華やかに飾った花傘鉾19基とみこしの行列が同市相原の八幡鶴市神社(高橋明信宮司)を出発。2日間かけて沖代平野一帯約40キロを巡行する。

 同振興会は地域の文化財保護と地域活性化を目的に、1971年に発足した。祭りを運営するとともに、主会場となる山国川河川敷を清掃。治水、利水の大切さを地元の鶴居小児童に教えるなど、郷土愛の醸成と地域コミュニティーづくりに寄与している。

 12日、市内三ノ丁の市歴史博物館(愛称なかはく)で認定証の伝達式があった。関係者ら約30人が出席。

村山一弥九州地方整備局長が「半世紀の長きにわたり、山国川と周辺を美化していただき、ありがとうございます」とあいさつ。奥塚正典市長と仲浩中津商工会議所会頭が祝辞を述べた。

 村山局長から認定証を受け取った長野信一郎会長(78)は「名誉ある賞をいただき、今後の励みになる。市や関係者の協力のおかげ」と笑顔。高橋宮司(86)は「望外の喜びに言葉もない。子々孫々まで伝統を継承していきたい」と決意を新たにしていた。

 手づくり郷土賞は、社会インフラに関わる個性的な活動を広く紹介しようと、国土交通省が創設。一般部門と、過去に一般部門を受賞した団体を対象とした大賞部門がある。本年度は一般20団体と大賞4団体を選んだ。