宮城・大郷町、自力再建の住宅移転用地を確保 町中心部に約15区画

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 宮城県大郷町は16日、台風19号で被災し自宅に住めなくなった住民を対象にした住宅再建支援説明会を町文化会館で開き、自力再建を目指す人の移転用地を町中心部に確保したことを明らかにした。移転先は同町中村原などの民間分譲地で、80坪(264平方メートル)以上の区画を15区画程度用意する。町B&G海洋センターや道の駅おおさとなどの公共施設が並ぶ県道の南側にあり、近くにはスーパーや飲食店がある。

 価格は未定。2021年度の分譲開始を目標とする。町は、中心部を望む声が多かった被災住民の意向を基に用地を選定。一定数の住民が、堤防決壊で甚大な被害を受けた吉田川の北側から南側に移る見込みとなった。

 まとまった形での移転ではなく、個別に町内移転を希望する人の相談に応じるほか、新築工事中の町営高崎団地の紹介なども行う。

 町は、国が3月に示す吉田川堤防改修計画などを踏まえ、今回示した民間分譲地への要望調査や個別相談会を4月以降に実施する。

 説明会には約180人が参加。仮設住宅に住む女性(57)は「場所はいいが、家を建てれば老後の備えがなくなる。資金をどう確保できるかが心配」と話した。

 会に先立ち、東北大災害科学国際研究所の橋本雅和助教(防災水工学)は地球温暖化時代の堤防と治水対策をテーマに講演。「堤防だけに頼らず、河川への水の集中を防いだり氾濫した水を分散させたりといった住宅地での治水も考える必要がある」と述べた。