愛と殺意に迫るヒューマンミステリー「ファーストラヴ」。「動機はそちらで見つけてください」その言葉の真実とは?

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愛と殺意に迫るヒューマンミステリー「ファーストラヴ」。「動機はそちらで見つけてください」その言葉の真実とは?

NHK BSプレミアムでは、2月22日に特集ドラマ「ファーストラヴ」を放送。同作は、第159回直木賞を受賞した島本理生さんの同名小説をドラマ化した作品です。

父親を殺害した女子大生・聖山環菜(上白石萌歌)のノンフィクション本執筆の依頼を受け、彼女と向き合うことになった公認心理師の真壁由紀(真木よう子)。彼女の国選弁護人で、由紀の義弟でもある庵野迦葉(平岡祐太)からも協力を請われて、由紀は環菜とカウンセリングのような形で、環菜と家族の間に何があったかを突き止めようとします。

しかし、正直に話しているかと思えば、うそを言い、時に感情をあらわにする環菜に翻ろうされる由紀。環菜の心に触れることは、由紀自身のつらい過去と向き合う作業でもあり…。果たして、環菜に何があったのか。由紀がたどり着いた真実とは?

先日ドラマの放送に先立って、試写会と記者会見が行われ、真木さん、上白石さんが登壇。作品への思いや撮影エピソードなどを話していただきました。

主人公の由紀を演じた真木さんは、「私は原作を読まない主義です。原作を読んでしまうと、脚本に『これはそうじゃないんじゃないか』と思ってしまうので読んでいません。ですが、初めて脚本をいただいた時に女性としてこの役をやってみたいと思いました。とても苦しいシーンがたくさんあるとは分かっていました。しかし、由紀と同じ境遇というわけではなくても、女性であればどこかに必ず共感できる物語だなと。女性を救い、人生の次のステップへ導く役に挑戦してみたいと思いました」と、演じるにあたっての心境を明かしてくれました。

続いて、女子大生の環菜を演じた上白石さんは、「台本をもらってから原作を読ませていただいたのですが、ページをめくるたびにやるせなさで涙が止まらなくなって…。作品を撮っている間は“この子を救いたい”という一心で役に向き合っていた気がします。今思い出しても自分と役の境目が分からなくなるぐらい、役と自分に向き合っていた時間だったと思います。真木さんとも共演できて、とてもいい時間でした」と作品への熱いを口にしつつ、撮影を振り返りました。

記者からの「役を演じる上で気を付けたことや難しかったこと」を問われると、「由紀は過去にあった親から感じた視線というトラウマを乗り越えた人間でした。臨床心理士として、葛藤している環菜を助けたいという役柄だったので、なるべく本当の環菜さんを引き出して、彼女を助けてあげたいということを考えていました」と真木さん。その言葉からは、役柄に深く入り込んで取り組む、真摯な姿勢が感じられました。

一方、「役を作る中で自分の目で見たり体験したりすることを大事にしています。撮影を始める前に監督や制作スタッフの方と裁判を見に行って、肉眼で手錠をかけられている人を初めて見て、身震いしました。裁判中に繰り広げていること、空気感を肌で感じて、『私も撮影に臨むにあたってこうしよう』と考えました。ほかにも、拘置所生活の人の日記を読んだりとか、環菜が陥っている自傷癖について調べたり、解離性健忘症について調べたりして、役づくりに臨みました」と語った上白石さん。並々ならぬ努力があっての熱演に、胸を打たれました。

本作では、登場人物に深く残る心の傷と、女性ならではの心情を細かく表現。由紀と迦葉の微妙な関係性や環菜と両親のゆがんだ親子関係などに切なさがこみ上げてきます。しかし、物語の結末に救いを感じられる作品でもあります。特集ドラマ「ファーストラヴ」をぜひご覧ください。

【番組情報】


特集ドラマ「ファーストラヴ」
NHK BSプレミアム
2月22日 午後9:00~11:00

NHK担当 S・A