長崎 V届かずも安定感 若い力 チームに勢い 第69回郡市対抗県下一周駅伝大会・最終日

長崎の16区平岡(活水女大、左)からたすきを受けて走りだす17区小畠(順大)=長崎市

 長崎が揺るぎない安定感で2位を守った。第2日終了時点で1分31秒だった3位佐世保との差を、7分37秒に広げてフィニッシュ。本村総監督(長崎中央郵便局)は「一人一人が頑張った結果。今の力は出せた」とうなずいた。
 42区間を通して区間賞は六つにとどまったが、ブレーキなく、常に上位をキープした。中でも、高校、大学生の若い力が区間賞三つを含む好走。チームを勢いづけた。
 重圧のかかる最終日。通称「日見峠越え」の17区を任された箱根ランナーの小畠(順大)は、区間2位と力走して累計2位を決定づけた。東京で一般就職するため、これが競技生活ラストラン。地元東長崎の沿道からの大きな声援を受けて「最後に成長した姿を見せたかった。結果に満足はしていないが、楽しかった」と笑みを浮かべた。
 毎週の練習会で走力を磨く市民ランナーたちも奮闘。その象徴的な存在が第2日10区で区間1位の福本(三菱電機)だった。大村工高時代はラガーマンで、2年半前から練習会に参加するようになると、自己ベストを次々に更新。2度目の出場の今回、主力として気を吐いた27歳は「切磋琢磨(せっさたくま)して記録を伸ばすのがやりがい」と充実感を漂わせた。
 チームは第60、65回の節目の大会でいずれも総合優勝している。大村・東彼との差はまだ大きいが、日ごろ培った結束力は負けていない。本村総監督は「来年の70回大会を勝てるように底上げを図っていく」と先を見据えた。

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