エンゼルス・マドン監督「二刀流選手は増えていくと思う」

エンゼルスの大谷翔平のように、先発投手として100マイルのボールを投げ、打者としてパワーを発揮し、平均以上のスピードで走ることのできる選手は非常に貴重である。しかし、エンゼルスのジョー・マドン監督は、今後メジャーリーグの世界に大谷のような「二刀流選手」が増えていくと考えているようだ。マドンは、大谷の成功によってその他の選手にも「二刀流」の道が開かれていくことを期待しているという。

現在のメジャーリーグで、大谷以外に「二刀流」にチャレンジしている選手は、マイケル・ローレンゼン(レッズ)とブレンダン・マッケイ(レイズ)くらいしか見当たらない。マドンは、カージナルスのエース右腕に成長したジャック・フラハティも、打者として十分な練習を積めば、「二刀流選手」としてプレイできるだけの能力を有していると考えているようだ。

マドンは、1990年代前半にエンゼルス傘下のマイナーリーガーだったデショーン・ウォーレンという選手を「二刀流」に挑戦させようとしたことがある。しかし、このアイデアは当時のGMであるダニー・オブライエンにより却下され、実現しなかった。現在も故障のリスクなどを考慮して「二刀流」に積極的でないチームが多いものの、「二刀流」として認定された選手は、ロースターに最大13人しか登録できない「投手」としてカウントされないというメリットもある。マドンは「毎年ドラフトで10人くらいは二刀流の才能を持った選手がいる。学生時代に投手としてプレイした選手の多くは、素晴らしいアスリートでもあるからね」と今後の「二刀流選手」の増加を予言している。

また、投手としては1年のブランクを経て、今季から再び「二刀流」に復帰する大谷については「彼は二刀流をしっかりこなせると思うよ。メジャーリーグという最高の舞台で二刀流をやった実績があるからね。彼に必要なのは健康に過ごすことだけだよ」と語り、その活躍に期待を寄せている。今季の大谷の活躍次第では、マドンの予言通りに「二刀流選手」が増加していくことになるかもしれない。

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