NRT利用の新常識へ! 「成田空港温泉 空の湯」は温泉もコスパも最強だった【レポート】

「成田空港温泉 空の湯」が2019年12月18日に開業した。成田空港から無料バスで5分、申し分ない立地にあるこの施設。実力を確かめるべく、実際に利用してみた。

侮るなかれ 優れた温泉施設

開業以降、この施設のさまざまな評価を耳にしてきたが、百聞は一見にしかず。実際に利用してみる。

まず、大浴場には多種多様なお風呂が所狭しと並ぶ。かけ流しの天然温泉はもちろん、炭酸泉や人工温泉もある。利用した日は草津温泉をモチーフとした白濁の温泉だった。露天風呂もあり、うたた寝湯や壺湯、ジェットバスなどもある。

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ユニークは露天風呂でのモニター。50インチほどの大型ディスプレイが2つで、1つは地上波、もう1つは、まさかの「Flightrader24」。

航空機の位置情報をお風呂に入りながら確認でき、航路によっては頭上に通る飛行機も見える。

7~8種類のお風呂と、サウナ、広々とした洗い場が備えられた大浴場は、温泉施設を謳うには十分すぎると感じる。個々の風呂は決して広大ではないものの、様々な異なる泉質・温度のお風呂(とFlightrader24)を、レジャーランド感覚で楽しむことができるため、満足度は高かった。決して空港至近だからといって「しょぼい」施設ではない。期待以上だった。

休憩所で仮眠が可能 カプセルホテルで宿泊も

お休み処(休憩所)が設けられており、30人ほどがリクライニングチェアを利用できる。リクライニングチェアでは、コンセントが設けられており、充電が可能なほか、内臓のスピーカーで、放映されているテレビを視聴できる。

もちろん、仮眠も可能。筆者も入浴後に睡眠をとってみたが、静寂が保たれているので熟睡できた。

お休み処以外でも、休憩は可能。約8,600冊あるという漫画を読みふけるもよし、複数人で談笑するのもよし。

筆者は今回は利用していないが、カプセルホテルも設けられているので、しっかり睡眠を取ることも可能だ。

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「地味に」嬉しい ランドリー併設

筆者が利用していて感心したのは、大浴場内にコインランドリーがあること。洗濯は400円、乾燥は30分100円。

もちろん入浴施設にコインランドリーがあることは珍しいことではないが、成田空港周辺は特殊で、周辺にはほとんどコインランドリーが存在しない。正確には多少あるものの公共交通機関でのアクセスが難しい。成田空港近くのホテルを利用していれば、ホテルに備え付けられたランドリーを利用することができるかもしれないが、それ以外の場合は難しかった。筆者は成田空港での長時間トランジットで、洗濯をしたかった経験があるので、その苦労はよく分かる。

もちろんそうした特殊な状況でなくても、入浴中に洗濯が済めば、体も荷物もさっぱりして次の目的地に向かう事ができる。かゆいところに手が届くサービスだと感じた。

入浴料金はお値ごろ 最安3時間950円から

気になる料金だが、入浴のみ3時間利用できる「お急ぎ入浴」は、平日1,000円・土休日1,200円。タオルや館内着が付き、岩盤浴が利用できるセットも1,300~1,700円で利用できる(いずれも中学生以上の大人料金)。なお、午後12時(午前0時)以降に継続利用する場合は深夜料金が必要。

空の湯には会員制度があり、「空 -SORA-」会員は、小学生以上の誰でも入会金・年会費無料で登録できる。この会員に登録すると、いずれのプランも基本料金から50~100円引きになり、平日に「お急ぎ入浴」を利用した場合、最安950円で利用できる。

ちなみに、筆者は、入浴に加え、岩盤浴、館内着、大判タオル、バスタオル、フェイスタオルを利用できる「ゆったりフルセット」(1,500~1,700円相当)と、芝山鉄道・東成田~芝山千代田駅間の往復(400円相当)がセットになった芝山鉄道の企画乗車券「芝鉄×空の湯らくとくきっぷ」を利用したが、すでに発売を終了しているので注意されたい。

既存施設を凌駕するコストパフォーマンス

空港から至近(無料シャトルバスで約10分)で、日中なら1,000円台で利用できるこの施設。

カプセルを利用した場合も、施設の利用料がすべて込みで4,000円(「空 -SORA-」会員)だ。1人でホテルを利用すると5,000円、もしくはそれ以上かかることが多いことを考慮すると、悪くないだろう。

成田空港周辺ホテルや、東京の海側の某温浴施設などを凌駕するコストパフォーマンスなのではないか。早朝便利用はもちろん、様々な活用方法がありそうなこの施設。一度利用してみてはいかがだろうか。

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