〜つなぐ〜 中津市長 奥塚 正典

©株式会社VOTE FOR

■子供も頑張ります
地方財政の話です。毎年、予算編成時期になると頭を悩まします。歳出(支出)に比べて歳入(収入)が不足、国から交付される地方交付税や国・県の補助金を入れても足りません。そうなると支出を削り、毎年増え続ける社会保障関係費などに充てていきます。地方行政に携わって40年、十分な自主財源を持たない地方財政の制度や仕組みにいつも歯がゆい思いをしてきました。

わかりやすくするため、国と地方の関係を親子関係にたとえます。

子供(市)は独立して家庭を持っていますが、親(国)の応援があって何とか生活をやりくりしています。自分の収入(市税)や貯金(基金)だけでは家族の面倒をみきれず、いつも親頼みのお金(地方交付税や国庫補助金)が必要です。マイホームはローン(市債)で何とか手に入れましたが、毎年の返済(公債費)もあり、生活は苦しく親に頼らざるを得ないのです。

—方、親(国)の懐具合も、収入(国税)は増えてはいますが、それ以上に必要生活費(社会保障関係費等)が増え続けます。実は毎年、借入れ(赤字国債)でやりくりしており、子供(地方)への支援を続けながら、できるだけ自立を促しています。

子供の稼ぎ(自主財源)は平均して総支出の3割ぐらい(いわゆる「3割自治」)で、あとは親頼み、残りは借入れで賄う。何とか一人前になろうと収入アップ(自主財源確保)を模索します。正直、厳しいです。

地方の自立には、三つの『ゲン』、権限(役割)、人間(人材)、財源(予算)が必要、とりわけ財源は大切です。一挙にとはいきませんが、地方自治体は産業を振興させ税収を増やし独り立ちを目指さねばなりません。

財政の基本は『入(い)るを量(はか)りて 出(い)ずるを為(な)す』。厳しくともしっかり予算を編成します。