SkyDriveと大林組、重量物運搬ドローン「カーゴドローン」の建設現場における実証実験を共同で実施

今回使用した重量物運搬ドローン

株式会社SkyDriveと株式会社大林組は、「カーゴドローン」の建設現場における重量物運搬への活用に向けて、実証実験を共同で実施した。

SkyDrive Cargo Droneユースケース紹介:大林組様 建設現場における資機材運搬

大林組は、建設現場で建設作業員の高齢化および減少を見据えた対応が課題となっている中、単純な力作業を軽減し作業員が技能や習熟を必要とする作業に集中できるように、AGV等を活用した資材搬送作業の自動化を進めていたが、土木現場は山間部や急傾斜地に立地することもあり、陸送による資材搬送作業の自動化が困難であったという。

そこで、SkyDriveの重量物運搬に特化した産業用ドローン「カーゴドローン」を活用することにより、建設作業員の危険回避や作業負担の軽減を実現し、労働力不足の解消や労働生産性の向上目指すとしている。実証実験の詳細は以下の通り。

■実験概要
  • 日時:2020年12月25日
  • 場所:知の拠点あいち(愛知県豊田市八草町)
  • 実験内容:土木現場を想定した、様々な建設資材の自動搬送
■「カーゴドローン」の基本仕様
  • 全長:1.3m×全幅1.7m×全高1.0m
  • 推奨ペイロード:30kg
  • 飛行速度:40km/h
  • 飛行可能距離:3km(最大積載時)
  • 飛行時間:15分
  • 運搬方法:機体固定式ボックス・着陸せず荷物を昇降するウインチ機構

飛行時の様子

大林組 生産技術本部 先端技術企画部の元村氏は次のようにコメントしている。

実験をしてみて良かったことは?

思ったよりも安定してモノを運んでいるのをみることができて、活用の場面をイメージすることができました。

今抱えている課題は?

労働力不足の中で、生産性を上げていくのが建設業界の課題です。

今後カーゴドローンに期待することは?

新しい技術を使うことで、生産性を向上していくというのが業界のスローガンになっています。カーゴドローンが、生産性の向上に対するこれまでの発想をガラリと変え、建設現場の形を変えていくものになっていくことを期待します。

SkyDrive代表取締役の福澤知浩氏は次のようにコメントしている。

今回は5つの品物を運ぶ実証実験を行いました。実際に現場で使用している品物を運ぶという実践に近い検証の中で、安定飛行ができたことで、今後土木・建設業界のイノーベーションに繋げて行きたいと考えております。荷物の着脱が簡単になること、様々な環境に耐えられる機体など、今後はより一層ユーザビリティに注力した開発を進めていき、より幅広いシーンで活用して頂けるカーゴドローンを創り上げていきたいと思います。

今後、両社は実際の建設現場において実証実験を重ね、建設現場に適した機体の開発及び効果的な活用方法を検討していきます。SkyDriveは、大林組の建設現場の自動化、建設作業員の危険回避、作業負担の軽減により、労働環境の改善、働き方改革に貢献できるよう努めていきます。

実証実験の現場

© 株式会社プロニュース