ガーバーは昨季31本塁打を放ち、シルバースラッガー賞を受賞した
ツインズに電撃トレードで移籍した前田健太投手に、背番号「18」を譲った正捕手のミッチ・ガーバーが自身のツイッターに「そうすることで彼が心地良さを感じて、最高の姿(投球)を見せてくれるなら、僕は協力するだけさ」と綴ったことが話題を呼んだが、その経緯をガーバーが明かしてくれた。
「球団広報から電話連絡を受けて、マエダが僕の番号を望んでいるようだが考えてもらえるかという話だった。ツイッターで言ったように、『ここで心地よく投げてもらおうと協力したい』という気持ちは素直に沸いてきたんだ」
言葉に人柄がにじみ出ているが、実は、彼にとって背番号を他の選手に譲るのは今回が初めてのケースではなかった――。
2013年のドラフトでツインズに入団したガーバーは17年にメジャーデビュー。昨季は31本塁打を記録し、各ポジションで最も打撃に優れた選手が選ばれるシルバースラッガー賞も獲得した。
背番号を譲り受けた選手は腕時計を贈るというのがメジャーの伝統「マエダが何かを考えてくれているなら…」
打てる捕手として正妻の座を揺るぎないものとしたが、過去3年いずれもつけた背番号を他の選手に譲っていると言う。昨年はマリナーズから移籍してきたメジャー屈指の大砲ネルソン・クルーズに「23」を譲っている。つまり、ガーバーは4年前のメジャーデビューから毎年背番号を他の選手に渡してきたのだ。
背番号を譲り受けた選手は相手に腕時計を贈るというのがメジャーの伝統となっているが、ガーバーもクルーズから高級時計をプレゼントされている。気になるのは前田からの一品であるが、ガーバーに欲はない。
「別に特別これが欲しいというものはないからね。もし、マエダが何かを考えてくれているならそれはそれで彼の気持ちと一緒に快く受けたいと思っている」
前田のオープン戦初登板は24日(日本時間25日)、本拠地フォートマイヤーズでのレッドソックス戦に決まったが、ガーバーがマスクを被るかはまだ未定。17日の野手組合流に向けて調整を行ってきたガーバーは、背番号「8」で始動する。(木崎英夫 / Hideo Kizaki)