「対面販売の良さ、将来に残したい」/弘前「虹のマート」協組、株式会社化へ/高齢化・後継者難に対応

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虹のマートの売り場に立つ浜田さん。「弘前で100年続く市場にしたい」と意気込む
JR弘前駅近くの虹のマート。新規テナントを募集している

 青森県弘前市駅前町の食品市場「虹のマート」を運営する弘前食料品市場協同組合が3月1日、株式会社に生まれ変わる。出店者の高齢化や後継者難、消費者ニーズの変化といった課題に柔軟に対応できるよう、組織のあり方を見直す。新会社の社長に就く浜田健三さん(65)は「お客さまにより喜ばれる市場に変え、対面販売の良さを将来に残したい」と意気込む。

 弘前食料品市場協同組合は1954(昭和29)年に発足。弘前駅前の好立地も生かしながら、約30人の組合員がお客との対面・対話を重視した営業を続けてきた。

 市場の売り上げは今も堅調だが、後継者不足を背景とした廃業などで組合員は減少傾向にある。現在は組合員13人のほか、4事業者が出店し、鮮魚、総菜、青果、生花などを扱っている。

 協同組合は相互扶助の強みがあるものの、テナントの受け入れなどは全員の賛成が必要で、新たな事業に踏み出しづらい側面があった。株式会社化には意思決定を素早くし、お客の要望に応えやすくする狙いがある。新会社の名称は「株式会社生き活き市場」。

 市場内で海産物店や総菜店を経営する浜田さんは「市場にはお客さまの家庭環境や好みを把握した販売員がいる。会話しながら買い物を楽しめる文化を守りたい」と話す。今後は市場全体で、インターネット通販の拡大や宅配サービス充実に取り組む方針だという。

 現在、虹のマートには空き区画が七つあり、新会社は新規出店するテナントを募集する。浜田さんは「自分の商品に思い入れがあり、市場に新しい風を吹き込んでくれる人に出店してもらいたい。これまで少なかった飲食店も入居してくれたら」と期待を込める。