アストロズの右腕・マルテス 2度目のPED使用で162試合の出場停止

日本時間2月18日、メジャーリーグ機構はアストロズのフランシス・マルテスがパフォーマンス向上薬(PED)の一種であるボルデノンに陽性反応を示し、メジャーリーグが定める薬物規定に違反したとして162試合の出場停止処分を科したことを発表した。マルテスは2018年8月に受けたトミー・ジョン手術からの復活を目指した昨季にも薬物規定に違反して80試合の出場停止処分を受けており、PED使用で出場停止処分を受けるのは今回が2度目となる。今回の処分により、マルテスは今季の全試合を欠場することが確定した。

アストロズは声明文のなかで「我々の組織内では、選手たちはメジャーリーグ機構が定める薬物規定を指導されています。選手がその規定を破ってしまったことは残念です」とのコメントを発表。「フランシスが今回の経験から学び、前進してくれることを期待します。アストロズは今後もメジャーリーグの薬物規定を全面的に支持していきます」と付け加え、マルテスの「更生」に期待を寄せた。

現在24歳のマルテスは、2014年7月末のトレードでマーリンズからアストロズに加入。2017年にメジャーデビューを果たし、この年は先発4試合を含む32試合に先発して5勝2敗、2ホールド、防御率5.80をマークした。翌2018年はマイナースタートとなり、夏場にトミー・ジョン手術を受けてシーズン終了。昨季はマイナーで3試合に登板しただけに終わり、メジャー復帰を果たすことはできなかった。今回の処分により、今季もメジャーで登板できないことが確定し、メジャー復帰は来季まで持ち越しとなる。

マルテスは「MLB Pipeline」が公開しているプロスペクト・ランキングで2016年に全体29位にランクインしたことのある「元プロスペクト」であり、2016年にはAA級で9勝6敗、防御率3.30、奪三振率9.41の好成績をマーク。2度目の出場停止処分を経て「更生」し、メジャーのマウンドに戻ってくることを期待したい。

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