核兵器廃絶 英語で訴え 平和推進協継承部会 被爆者5人が講話

英語で被爆体験を語る築城さん=長崎市、国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館

 長崎平和推進協会継承部会の「英語研修班」に所属する築城昭平さん(92)ら被爆者5人が16日、長崎市平野町の国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館で、自らの体験を英語で語り、被爆の実相を外国人ら約50人の聴衆に伝えた。
 講話したのは、最高齢の築城さんのほか、末永浩さん(84)、計屋道夫さん(82)、大庭義弘さん(80)、松本美都恵さん(77)。研修班は「被爆体験を英語で語りたい」という思いから昨年4月に発足。発音などの練習を重ねたり、県内の大学に出向いて、留学生らに実際に英語で体験を話したりして、練度を高めた。
 この日は、地図や写真を使ったり、原稿を読み上げたりしながら被爆体験を語った。18歳の時に爆心地から1.8キロの長崎師範学校の寮(現文教町)で被爆した築城さんは、防空壕(ごう)にいた人たちのけががひどく、見るに堪えない状況だったと説明。築城さんの近くで被爆した人も原爆病で次々に亡くなったと話し「原爆は世界からなくさないといけない」と訴えた。
 英語研修班では今後、外国人らの要望に応じて被爆体験を語っていきたいとしている。

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