九州高校サッカー 女子 鎮西学院 準V 悔しさも糧に 飛躍の予感

【女子決勝、鎮西学院-柳ケ浦】前半15分、鎮西学院のMF松本莉(中央)が前線へパスを出す=サニックスグローバルアリーナスタジアム

 飛躍を予感させる準Vになった。女子の鎮西学院は決勝で惜敗したものの、1回戦、準決勝と年始の全日本高校選手権出場校を連破。収穫は多く、川原監督も「今年は大きなところを目指している。十分にやれたし、決勝の悔しい経験も必要だった」と深くうなずいた。
 1回戦で秀岳館(熊本)に3-0と快勝すると、圧巻だったのは準決勝の神村学園(鹿児島)戦。0-1から主将のMF松本莉が直接FKを沈め、勢いのままFW坂田が逆転弾。全国上位常連チームからの金星は大きな自信になった。
 柳ケ浦(大分)との決勝は、ボールが押し戻されるほどの強風と雪の中でキックオフ。持ち前のパスサッカーに狂いが生じ、前半のうちに失点した。それでも焦らずに組み立て、FW坂田が同点ゴール。延長の末に涙をのんだが、技術では相手を上回った。
 1月の県新人大会が終わった後、メンバー8人がドイツで短期のサッカー留学を経験。今大会は準備期間が少ない中、2017年の全九州高校大会以来の「九州2位」という好成績を残した。全3試合で計4得点を挙げた坂田は「決定力は自信がついた。もっとチャンスの数を増やさないといけない」、松本莉は「もっと試合中に修正できた部分がある」とさらなる成長に向けて課題を見つけた様子だった。

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