野村克也さんが遺した莫大な「カネ」の行方 総資産は100億円!? 相続先は野村克則氏以外の他にも3人いた!

画像は『野村ノート』より

日本のプロ野球界に偉大な功績を遺した野村克也さん。その死を悼んでテレビや雑誌で様々な特集も組まれています。そのなかで、野村克也さんが書き溜めて一冊のノートにした「ノムラの教え」が話題になっています。書かれた内容のほとんどは野球の技術論ではなく、一社会人としての「人間学」「社会学」で、とりわけ次の言葉が代表的な人生訓としてフォーカスされています。

「カネを遺すのは三流、仕事を遺すのは二流、人を遺すのは一流」

この人生訓を裏付けるのが当の愛弟子たちです。ID野球の申し子・解説者の古田敦也氏やメジャーリーガーの田中将大氏、WBC全日本監督の稲葉篤紀氏が紹介するわけですから、有言実行している野村克也さんはまさに「一流」であります。

そんな野村克也さんは「一流」として“人”を遺しただけではありません。名打者、名捕手、名監督として素晴らしい“仕事”の実績も残していますから、「二流」の条件など余裕でクリアしています。では「三流」の証である“カネ”はというと…。

それはもう、少ないはずがありません。

選手、監督としての生涯収入は様々なところで報じられていますが、推定で40億円~50億円といわれています。それにくわえて講演会やテレビの出演料、数十冊に及ぶ著書の印税が10億円ともいわれています。住まいは、永遠のライバル・長嶋茂雄さんと同じ田園調布の大豪邸です。2年前に亡くなった妻の沙知代さんが様々な会社も興していましたから、遺った資産は数十億円、100億円にも及ぶのではないかともいわれています。

亡くなったご夫妻の遺産を相続するのは、当然ご子息となります。知られている通り、お二人の間には現・楽天コーチの克則氏がいます。世間では克則氏だけと思われている節もありますが、野村克也さんには4人の子供がいます。

再婚である沙知代さん(前夫はアメリカ人将校)には二人の息子がおり、野村克也さんと結婚する際に野村姓に入っています。ダン野村氏とケニー野村氏です。ダン野村氏は古くは野茂英雄氏がメジャーリーグに挑戦する際にも尽力した、アメリカプロスポーツ界の交渉代理人。ケニー野村氏は日本のプロ野球の選手経験(広島、日本ハム)もあるスポーツアドバイザーです。そして、やはり再婚である野村克也さんには、前妻との間にもご子息が一人います。

野村克也さんが財産に関してどんな遺言を残したかは定かではありませんが、相続人は克則氏ただ一人ではありません。

昔から、一代で財を成した人物が亡くなった際、遺産争いが起こることは珍しくありませんでした。ましてや、再婚同士の複雑な家族関係ですから、相続も一筋縄ではいかないかもしれません。

去る2011年、妻の沙知代さんが約5億6800万円の所得を隠し、法人税と所得税合わせて2億1300万円を脱税したとして逮捕された際(懲役2年執行猶予4年)、野村克也さんは会見でこう述べました。

「すべて俺のためにやったことですから」

そんな野村克也さんですから、万が一、ご子息たちの間で遺産を巡って争いごとが起きたとしても、「すべては俺のせい。まだまだ俺も三流だったな」とボヤくだけかもしれません。(文◎編集部)

© TABLO