ゼンリンが長崎に研究拠点 4月開設 AIを活用し地図データ作成

 地図大手ゼンリン(北九州市)は18日、人工知能(AI)を活用した地図データ作成に関する研究開発拠点を4月に長崎市内へ開設すると発表した。産学官連携により新事業の創出も図る。
 さまざまな機器を通信でつなぐ「モノのインターネット(IoT)」や第5世代(5G)移動通信システムなどのIT技術革新により、次世代の交通サービス「MaaS(マース)」や自動運転の普及が見込まれている。同社はこの時流を踏まえ、AI技術や、道路や建物などのビッグデータの解析技術を使い、地図整備・更新の自動化や省力化を目指す。
 同社の研究開発拠点は本社、福岡市、東京、北米に続く5カ所目となる。名称は「長崎R&Dブランチ」。立地場所は市内で選定中。当初は3人で業務を開始し、5年後にはIT技術者12人体制と本社に次ぐ規模にする方針。
 同社によると、産学官連携を模索していた際、県の誘致を受けた。IT教育を充実させている地元大学・高専の存在も人材確保の面で考慮。同社は「県内の教育機関や企業と連携を図り、研究開発と新規事業の創出に取り組む」としている。
 同社は2019年3月期の連結売上高637億円。従業員数3019人(同月末時点)。

 


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