アプリで配車 小田急、地域内移動サービス「しんゆりシャトル」を実証運行

実証運行で使用する専用のワゴン車のイメージ図(小田急電鉄提供)

 小田急電鉄は17日から、新百合ケ丘駅(川崎市麻生区)周辺で、新たな地域内移動サービス「しんゆりシャトル」の実証運行を始めた。専用のワゴン車を用意、地域住民がアプリを通じて配車を依頼し利用する仕組みだ。実証運行の期間中は無料にする。

 利用には、Shotl(シャトル)社が提供する利用者向けアプリ「Shtol」のダウンロードが必要。同駅周辺約5キロ平方メートル内に500カ所以上の「乗降地点」を設けており、希望の発着点を入力して配車を依頼する。

 既存の路線バスよりも高い密度で乗降地点が設定され、乗り換えなしで目的地に到着できる利便性がある。運行時間は午前7時~午後10時で、トヨタ自動車の「アルファード」を最大で4台運行。配車状況に応じて随時経路を変えながら走行させ、同じ時間帯に同じ方面に向かう利用者とは相乗りになるという。

 同電鉄では初の試みで、幅広い世代が暮らす同駅周辺が需要調査に適しているとして実施を決めた。実証運行の期間は3カ月程度の予定で、需要調査のほか、配車に関する技術の検証も行う。同電鉄は「新しい地域交通手段として、今後有償での運行を検討していきたい」としている。

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