【MLB】女性蔑視発言の“問題児”ハフ ジャイアンツが同窓会参加拒否も謝罪なし「だから?」

かつてジャイアンツに所属していたオーブリー・ハフ氏【写真:Getty Images】

2010年ワールドシリーズ制覇の功労者「僕がいなければ同窓会なんてできなかった」

 ジャイアンツはMLB初の女性コーチとなる元女子ソフトボール選手のアリッサ・ナッキン氏がアシスタントコーチに就任。しかし2014年に引退したオーブリー・ハフ氏はこれを批判。そんなハフ氏をジャイアンツは見放したようだ。

 現役時代に赤いTバックを穿いてプレーしたことで知られるハフ氏は自身のツイッターで「元女性ソフトボール選手から野球の指導を受けるなんて想像できない」「女性記者がクラブハウスにいる時、Tバックを穿くことが厄介だったよ。フルタイムの女性コーチがいたんじゃ。これも#metooや#BelieveAllWomenの一環なんだ」と女性蔑視と捉えられる発言をし、たちまち炎上騒ぎとなっていた。

 米スポーツメディア「ジ・アスレチック」によれば、ジャイアンツは2010年ワールドシリーズチャンピオンチームの10周年を祝う同窓会を8月16日に行うという。ハフは2010年もジャイアンツに在籍、一塁手として出場しチーム最多本塁打の26発、チームトップのWARを記録し、そのシーズンにナ・リーグMVP投票で7位となる活躍だった。

 そんな功労者であっても球団は許す気はないようで、「オーブリーは何度もSNSでこの球団の価値観に反する許されないコメントをしました。チャンピオンに輝いた2010年シーズンでのオーブリーの貢献には感謝していますが、我々はこうした決断を下しました」と参加拒否を同メディアに明かした。

 ハフはこれに対して「正直、驚いたよ」と発言したといい、「残念だ。僕がいなければ(ワールドシリーズ制覇を祝う)同窓会なんてできなかった。でも彼らが公正、進歩的な戯言に拘るなら構わないよ」とまさかの皮肉を返したのだという。

 そもそもハフは過去にも銃やイラン女性について不適切なツイートをする“問題児”で、今回の騒動にも全く悪びれる様子はなさそう。

「ジ・アスレチック」がこの先もイベントから省かれるのでは? と問いかけても、「だから? これは僕の意見なんだよ。僕のツイッターのアカウントなんだ。5秒帽子を脱いで挨拶するために、自分の信念を変えることはないよ」と頑なに謝罪や後悔の言葉は口にしなかったようだ。アメリカでは男女平等やダイバーシティが叫ばれて久しく、社会的にも非難されるスタンスだと言えるが、この様子では球団から声がかかることは2度となさそうだ。(Full-Count編集部)

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