ピースプロジェクト 5カ国有志が設立 相互理解へ まず対話 3月7日に講演・交流会

代表のクロッフェンシュタインさん(左から4人目)ら「ナガサキピースプロジェクト」のメンバー(荒木教授提供)

 長崎在住の日米、アフリカ、アジア計5カ国の有志8人が今月、政治や紛争、被爆など幅広いテーマで世界の平和問題について話し合い、相互理解の大切さを訴えるグループ「ナガサキピースプロジェクト」を設立した。第1弾企画として3月7日、「米国の政治の分極化」と「コンゴ紛争と和平」をテーマに市民向けの講演・交流会を開く。

 ローマ教皇フランシスコが1月1日のカトリックの「世界平和の日」に寄せたメッセージの中で、昨年の被爆地長崎・広島訪問を振り返り、記憶の継承に加え対話の必要性を強調した。
 これに感銘を受けた長崎純心大キリスト教文化研究所長の荒木慎一郎教授(67)が、グループ設立を発案。自身が事務局を務め、同大関連の平和事業を通じて縁があった20~30代中心の7人がメンバーとなった。
 外国語指導助手(ALT)の米国人リラ・クロッフェンシュタインさん(25)が代表に就き、講演・交流会では政治の分極化について話す。米国の大学で国際政治経済を学んだといい、「誰もが平和な生活を求めている。どうやって平和をつくれるか、一生懸命考えたい」と意気込んでいる。
 他のメンバーは長崎大で公衆衛生などを研究中のコンゴ民主共和国の医師やナイジェリアのウイルス研究者、フィリピン出身者、長崎純心大の学生2人、長崎市職員。任期は原則1年。メンバーが入れ替わる際も代表は外国人とし、年2回の講演・交流会などを企画する。荒木教授は「メンバーが帰国した後も現地で平和活動を続けてくれたら」と話す。
 7日の講演・交流会は午後1時~4時、長崎市文教町の純心女子高内の江角記念館。参加無料。質疑応答も。問い合わせは荒木教授(電090.9602.8315)。

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