パイレーツ・レイエス PED使用で80試合の出場停止処分

日本時間2月20日、メジャーリーグ機構はパフォーマンス向上薬(PED)の一種であるボルデノンに陽性反応を示し、メジャーリーグの薬物規定に違反したとしてパブロ・レイエス(パイレーツ)に80試合の出場停止処分を科したことを発表した。レイエスは今年1月に40人枠から外れてパイレーツ傘下のマイナーに在籍しており、メジャーのスプリング・トレーニングにも招待されていない。メジャーリーグ機構の発表によると、今回の出場停止処分はレギュラーシーズン開幕と同時にスタートするようだ。

ドミニカ共和国出身のレイエスは現在26歳。メジャー2年目となった昨季は自己最多の71試合に出場し、内外野の6ポジション(一塁以外)を守るなどユーティリティ性を発揮したが、打率.203、2本塁打、19打点、OPS.596と打撃面では思うような成績を残すことができなかった。

通常、レイエスのようにメジャーである程度の出場経験がある選手は、40人枠から外れても招待選手としてスプリング・トレーニングに参加することが多い。しかし、パイレーツはレイエスをスプリング・トレーニングに招待しておらず、メジャーリーグ機構から正式な処分が下される前に、レイエスのPED使用を把握していた可能性もありそうだ。

また、レイエスが出場停止処分を受けたことによるチームへの影響は限りなく小さいと見られる。パイレーツの40人枠内にはエリック・ゴンザレス、JT・リドル、コール・タッカー、ホゼ・オスーナ、ケビン・クレイマーといったユーティリティ候補がおり、招待選手のジェイク・エルモア、フィリップ・エバンス、ソクラテス・ブリトー、チャーリー・ティルソンらも開幕ロースター入りを狙っている。レイエスが再びメジャーの舞台でプレイするためには、出場停止処分が明けたあと、猛アピールが必要となるだろう。

なお、メジャーリーグでは先日、アストロズのフランシス・マルテスがレイエスと同じボルデノンへの陽性反応により162試合の出場停止処分を受けたばかりである。

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