在外被爆者訴訟が終結 残りの7遺族 国と和解

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 日本に住んでいないことを理由に被爆者援護法に基づく援護を受けられず精神的苦痛を受けたとして、韓国人被爆者121人の遺族が国に慰謝料を求めた集団訴訟は20日、国が残りの7遺族にそれぞれ110万円を支払うことを条件に、長崎地裁(武田瑞佳裁判長)で和解し、終結した。
 長崎地裁では2010年10月以降、計121遺族が提訴し、国と大半の遺族の間で順次和解が成立した。ただ、一部の遺族は、死後20年で賠償請求権が消滅する「除斥期間」を過ぎたとの理由で国に和解を拒まれるなどとして、訴えを取り下げた。
 在外被爆者を巡っては、日本を出国した被爆者は健康管理手当の受給権を失うとした旧厚生省の局長通達を違憲とする判決が07年に最高裁で確定。在外被爆者や遺族が提訴して和解した場合、国は一律110万円を支払っている。
 原告を支援してきた市民団体「在外被爆者支援連絡会」の平野伸人共同代表は「在外被爆者問題に一定の区切りがついたと安心している。在外被爆者は高齢化が進んでおり、国は今後も積極的に救済に取り組んでほしい」と語った。