ドジャースの若手左腕・ウリアス 先発4番手定着を目指す

かつてのトップ・プロスペクトであるフリオ・ウリアス(ドジャース)にとって、今季はキャリアを左右する重要なシーズンとなるかもしれない。2016年のメジャーデビュー以降、相次ぐ故障に悩まされてきたウリアスだが、今季はウォーカー・ビューラー、クレイトン・カーショウ、デービッド・プライスに続く先発4番手の最有力候補に挙げられている。メキシコ出身の23歳の左腕は、この大きなチャンスをモノにすることができるだろうか。

デーブ・ロバーツ監督は「フリオが飛躍を遂げて、先発ローテーションに定着するときが来たと思う」と語り、昨季はリリーフでの登板が多かったウリアスに先発ローテーション定着のチャンスを与える方針を明言した。「フリオの課題は1年を通して投げることだ。我々が彼に求めているのは耐久性なんだ」とロバーツ。指揮官もウリアスの能力の高さは認めており、故障離脱さえなければ先発4番手に相応しい活躍を見せることは十分に可能なはずだ。

ウリアスも「僕のキャリアにとって本当に重要なシーズンになると感じている」と2020年シーズンの重要性を認識している。2016年5月に19歳でメジャーデビューを果たし、この年は15先発を含む18試合に登板して5勝2敗、防御率3.39をマークしたが、翌2017年は5試合(すべて先発)、2018年は3試合(すべてリリーフ)のみの登板に留まった。左肩の故障が癒えた昨季は、DV疑惑による出場停止処分を受けたものの、自己最多の37試合(うち8先発)に登板して4勝3敗、防御率2.49の好成績をマーク。先発ローテーション定着に向けての準備は整ったと言える。

ドジャースのメキシコ出身の左腕といえば、フェルナンド・バレンズエラが思い浮かぶが、実際にウリアスをバレンズエラと比較する声もある。また、ドジャースが誇るエース左腕、カーショウと比較する声が聞こえた時期もあった。ドジャースのエース左腕の系譜をウリアスは引き継ぐことができるのか。まずは故障なくスプリング・トレーニングを終え、先発ローテーションの一員として開幕を迎えることが目標となる。

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