西武、新たに6名のメッツ派遣を発表 23日に昨季限りで引退の大石氏ら7名が渡米

西武の球団本部ファーム・育成グループスタッフとして渡米する大石達也氏【写真提供:埼玉西武ライオンズ】

袁嘉迪氏は1Aでコーチング技術を学ぶ大石達也氏の通訳を務める

 西武がチームスタッフの育成強化のため「派遣研修」を敢行する。既に久保田治トレーナーをルートインBCリーグの埼玉武蔵ヒートベアーズに派遣。昨シーズンをもって現役を引退した球団本部ファーム・育成グループスタッフの大石達也氏がメッツ傘下で1シーズンコーチ修行するため、フロリダに派遣することがすでに発表されている。そして、新たに計6名のスタッフが、昨年5月にパートナーシップ契約を締結したメッツで自身のスキルアップとライオンズのノウハウ蓄積のために海を渡ることになった。

 今回、派遣が決まったのは、昨年まで郭俊麟投手の通訳を務めていた現編成グループ国際業務を担当する袁嘉迪氏、同じく土肥義弘氏、メディカルコンディショニンググループでディレクター補佐を務める米田進氏、ファーム・育成グループでディレクター補佐を務める藤原虹気氏、同グループを担当する別府学氏、トラックマンやデータ分析を行う企画室の劉璞臻氏の6名となっている。大石氏と同じく23日に渡米する。

 派遣の目的は、各々が、新たな環境に身を置き、個々のスキルアップとノウハウを蓄積することによってチームスタッフ部門の底上げを図ることが狙い。

 期間は袁氏を除く5名は2~3週間。母国語である中国語のほか、英語、日本語が堪能な袁氏は4月までは1Aでコーチング技術を学ぶ大石達也氏の通訳を務め、その後はフロリダからニューヨークに移り、編成部門に所属する予定。ほぼ1シーズン、アメリカに滞在し、選手獲得を目指すうえでの、選手のデータや映像の活用方法などを学ぶ予定となる。

 将来的にライオンズでは、データや映像の活用を行うだけではなく、新外国人選手の獲得フローやプロセスの設計、そして運用まで担う人材となることを期待している。

 渡辺久信球団本部ゼネラルマネジャーは、「今回の派遣は、チーム強化という点で、スタッフ個々のスキルや球団として新たなノウハウをさらに蓄積していくことが目的だ。自身の担当分野はもちろんのこと、吸収できるものはすべて吸収するぐらいの気概で行ってきてもらいたい」と、期待のコメントを発表した。(Full-Count編集部)

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