「閉鎖的な職場環境根底に」神戸・小学校教員いじめ問題 調査報告書提出

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 神戸市立小学校の教員が、同僚の教員らからいじめを受けていた問題で、昨年10月から調査を進めていた調査委員会が21日、神戸市教育委員会に調査報告書を提出した。

 神戸市立東須磨小学校に勤める20代の男性教員が、同僚の教員4人から暴力や言葉の嫌がらせといったハラスメントを受けていた問題で、当初は昨年12月に報告書を公表する予定だったが、被害についての資料が一部調査委員会に渡っていなかったことが判明し、追加の調査が続いていた。

提出した報告書について説明する調査委員長・渡辺徹弁護士(写真:ラジオ関西)

 提出された報告書には、125におよぶハラスメント行為の内容や被害教員と加害教員との関係性などが記され、問題の原因については「加害者側の個人的な資質である」としたうえで、被害教員の状況を把握していながらも適切な対応ができなかったという学校組織の管理体制についても指摘している。

 調査委員会の渡辺徹弁護士は今回の報告を踏まえ、「教員間の関係が悪くなれば働きづらくなってしまうという、職場の閉鎖性を感じた」と教育現場の構造的な問題を言及する一方で、ハラスメント行為が起きた原因については「肩や頭に触れるといった身体接触が異様に多く、そうした行為が度を越えて暴行になったというケースも考えられる」と指摘した。

報告書を受け会見で謝罪する神戸市教委(写真:ラジオ関西)

 これらの報告を受け神戸市教育委員会は「本来であれば子どもたちのいじめ対策防止に努めるべき立場である教員の間で、このような拙劣で幼稚ないじめ行為が常態化していたことは本当に衝撃的だった。これまでもハラスメントに関する研修も行ってきたが、お互いが人権を尊重するという基本的な人権感覚を、いま一度足元から見直す必要がある」と話し、加害教員らについては今月中にも処分する。

 いじめを受けていた被害教員は今回の報告書を受け、「やっている側は単なる『いじり』だと思うかもしれませんが、やられている側は笑顔でいても、つらい思いをしているということを分かってほしい」とコメント。今後の対応については「調査報告書を精査したあと、家族、弁護士と相談して決めたい」としている。

 神戸市の久元喜造市長は「おぞましい行為を行った加害職員に対し厳正な処分を行うとともに、この調査委員会の報告もひとつの参考とし、教育現場の再生に全力で取り組むよう強く求める」とコメントした。